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Alice NFTを買うべきかどうか

結論を先に書くと私は買っていません。
(2023年7月1日執筆時点、ミント価格0.045ETH ≒ 90ドル)

エアドロトークン量の確認

SVLエアドロが貰える!!!!!!!!!!!!!
と国内インフルエンサーのみなさんが一生懸命騒いでいますが、
肝心の「NFT1つあたりがもらえるトークン量」について誰も話していないのでわざわざ確認するところから始まります。

Slashのホワイトペーパーを見ます

https://2307764636-files.gitbook.io/~/files/v0/b/gitbook-x-prod.appspot.com/o/spaces%2F7IUwLyA1GkZpHSyto5Nc%2Fuploads%2FIhLcaQBpfqFAKEWZfIpc%2F6.25_Slash-WP_JP_v2-2.pdf?alt=media&token=aab74a26-97c7-4310-b40e-08d6076933a1

トークンアロケーションは以下のようになっているようです。

「13. Alice NFT & Community」にトークン全体の"2%"が割り当てられています。

これだけだとその内訳が不明なので公式Discordで質問したところ、以下のような回答を得ました。

"2%"のうちTGE(トークン生成時)にAliceホルダーに0.5%, 6か月後に0.5%が配布される。残りの1%はコミュニティ分。

TGE6か月後のトークン価格にはあまり期待できないので今回はTGE時に配布される0.5%がどの程度の価値になるかにフォーカスします。

この0.5%というのは総供給の0.5%ですが、TGE時の供給量に対しての0.5%ではありません。

TGE時に市場に放出されるのはトークンアロケーションを見る限り
1. Slash Vision Labs Foundation 10%
2. Slash Fintech Limited 10%
3. Early Liquidity・Market Maker 10%
9. Promotional 7%
とアリスNFTへの割当て分、これらの合計になります。

これらを合計するとTGE時放出分は総供給の37.5%。

アリスNFTへの割当てはTGE時放出分の内、0.5/37.5≒1.3%ということになります。

これを10,000個のAlice NFTで分割することになるわけなので
NFTひとつあたり「TGE放出分の1.3%/10,000」個の $SVL を受け取ります。

これは言い換えると、

(TGE時のSVL時価総額)* 1.3% / 10,000【単位ドル】

の価値分のトークンがエアドロされます。

※結局エアドロされるトークンの量が実際にいくらなのかは確認していませんがこれでいいです。

アリスNFTは1つ当たり0.045ETH ≒ 90ドルです
先ほどの式にあてはめると

(TGE時のSVL時価総額)* 1.3% / 10,000 = 90 【単位ドル】
のときエアドロ分で資金を回収できる

これを解くと
TGE時のSVL時価総額が70Mドル(100億円)以上なら必ず買いというのが分かります。
(TGE6か月後に再度エアドロがあるのとアリスNFTが持つ価格もありますがそれを組みいれるような甘い見積もりはしなくて良いかなと思います)

この70Mドルを達成できるかどうかを個人で判断することになります。
個人的には循環しているトークンの時価総額が70Mドルというのは結構デカい印象があります。

TGE時のSVL時価総額を予想する

①Coinmarketcapの70Mドルあたりを見てみる

時価総額70Mドル付近となるとCoinmarketcapでのランキングでは300位付近となります。
クリプトの中で300位くらいになれるプロジェクトなのかどうか。

うーん…

②調達額を見てみる

Slashは1.5Mドルを調達しています。
Slash.fiを運営するSlash Fintech LimitedがシードラウンドにてMZ Web3ファンド、複数の個人投資家を引受先とする合計1.5M USDの資金調達を実施

1.5Mというのはプロジェクトの調達額としては小さいです。
ただ、国内のプロジェクトとしてはそれなりの額ではあります。

例えば先ほどの画像

一番上にGitcoinが来ていますがこのプロジェクトは11.3Mを調達しています。
Slashの8倍ですね。
https://cryptorank.io/ico/gitcoin#funding-rounds

また先ほどのトークンアロケーションの画像を見ると
4. Token Private Sale:1st 10% 
というのがあります。

1.5Mドルを出資して10%の割当てを受け取るとなると、総供給の時価総額としては15Mドル以上にはならないと出資者らは損をすることになります。

逆説的ではありますが、だから15Mドル以上にはなるかなという考え方もできます。
70Mドルに対して遠いか近いかはみなさんで決めてください。

2023/7/2追記:
ファウンダーの方から「1.5M調達で10%割り当ててないです。」「fundraiseは進行中」との指摘をいただきました。
詳細な割り当て額や10%より多いか少ないかなどは明言をいただけなかったので「例えば10%くらいの割当てであればこういう考え方になる」として理解していただければと思います。

③同じカテゴリの競合プロジェクトを見てみる

①、②の時点で判断が決まったのでやってません。
Slashは決済をどうこうするプロジェクトらしいので Coinmarketcapで"Payment"カテゴリー を見てみたりとかするといいんじゃないですか。

なおPaymentカテゴリーには無数のプロジェクトがありすぎてどうにもならない模様

まとめ

最初に書いた通り買っていません。
(2023年7月1日執筆時点では:ミント価格0.045ETH ≒ 90ドル)

色々書きましたが、アリスNFTを購入して利益を上げられるかどうかとか、私が書いた論理が合ってるかより、こういう調査や思考をやれるかどうかかなと思います。

ノリで勝っても負けてもその人の自由ですが、それだと反省のしようがないので次に活かせるものがないんですよね。

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