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The End of Yesterday ①

2007年、中1のおれは同じ野球部の友達に「これ、かっこいいから聴いてみ」と半ば無理矢理に耳に差し込まれたイヤホンから流れてくるELLEGARDENのThe Autumn Songを聴いた。
英詞だった。なんじゃこりゃ、よう分からんと思った。

小5ぐらいから家族の影響でasian kung-fu generation(以下アジカン)を聴き始め、中学生になってからは、後藤正文がおれの全てを歌にしてくれている!と盲目的に信じており、日本語ロックに心の全てを奪われていた。
よう分からんが速くてかっこいい英語の歌、もちろん洋楽のアーティストだと思った。その後もまったくELLEGARDENを聴かずに、と言うかELLEGARDENというバンドを認知すらもせず過ごした。が、2009年に事件が起きた。

アジカンが主催するナノムゲンフェスなる音楽フェスがあり、それにはアジカンが好きなアーティストが邦楽洋楽メジャーインディーズ問わず出演する。そのコンピレーションアルバムが開催年には発売される。
自分の好きなアーティストが選ぶ歌、聴かないわけにはいかず頭から聴いていく。6曲目、silver birch/the HIATUS。衝撃的だった。ピアノの豪快なイントロ、ボーカルのシンガロング、全てが五感を刺激して、たまらなく好きになった。歌詞カードを見る、誰がこんなかっこいい歌を歌っているんだ。このアルバムの歌詞カードにはそのバンドの今までのことやメンバー構成などが簡単にまとめられている。

「ELLEGARDENを活動休止した細美武士によるソロプロジェクト」そんなことが書かれていた。

まず日本人が歌っていることに驚いた。
それと同時に、ELLEGARDENてなんぞや、とも思った。
スマホやパソコンで調べながら、その時代はまだサブスクリプションなどのサービスとかもなかったからCDショップで片っ端から借りて、SALEで売ってた「ELLEGARDEN」てアルバムも500円ぐらいで買った。
家で聴きながら、洋楽っぽいなあ、でも風の日とか日本語やん、可愛らしいなとか思ってた。全てが自分には新しい世界だった。音楽聞いてる間だけは自分だけの世界に沈んでいく感覚があった。周りに誰もいなくて1人だけの世界。
「missing」のシングルをプレーヤーに入れる。
3曲目、その曲はイントロなしでいきなり始まって、流暢な英語で、速くてかっこよくて、でも今回ははっきり分かった。


おれはThe Autumn Songと再開した。

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