物上げマシーン秘話【1章】第二話
--------------------200X年 21歳--------------------
俺はすぐさまコンビニに向かい求人雑誌を買い漁った。
家に戻ると片っ端から赤ペンで印を付けていく。
赤ペンで印を付けている所は全て実家から電車に乗らずにいける距離の所だ。
当時は金を稼ぐというよりも社会に馴染む方が先決だと思い、面接をバンバン受けまくろうと思っていた。
その中で良いところがあればそのまま働く。
その先のビジョンはない。働きながら考えればいいや位に思っていた。
ただここで一つ、頭の悪さが出た。
今まで電話営業の仕事をしていたのにも関わらず、電話営業の仕事を選ぶのを忘れていた…。
(ほんとに何考えてたのか今でも謎ですw)
致命的なミスに気付かない俺はバシバシ面接の予定をFIXしていった。
正直どんな仕事でもやっていく気はあったし、気合いだけなら誰にも負けないと自負があったため、余裕だろ位に思っていた。
飲食・ドライバー・設計・事務・介護・葬儀屋・警備・コンビニetc。
ほんとに働けて社会に馴染めれば仕事はなんでも良かった。
約20社くらい受けたかな。
結果は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
すべて不採用。
これは完全に目測を誤った。
働くこともできないとは思ってもなかった。
正直どこかしらで必ず受け入れ先があると高を括っていた。
「こんな筈じゃねぇ…。」
この時はさすがに俺の持ち味であるポジティブも影を潜めていた。
家に帰ると間髪入れず母ちゃんが話しかけてくる。
「マシーン!面接はどうだった?いい感じ?」
俺はうまくいかない事にかなりピリピリしていた。
「うるせーな!てめーには関係ねーだろ!!!黙ってろ!!!!!」
親に対する恩などこの時は完全に忘れてしまっていた。
俺は10代の時となにも変わっていなかった。
自分の気に食わない事があれば大声を出して暴れる。
なに一つ成長などしていなかった。
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