架空アニソン祭2024に参加しました
トラックメイカー兼ボカロPのbutterflyです
先日参加させて頂いた架空アニソン祭2024の感想と、参加した楽曲についての解説をしていきます。
1.架空アニソン祭について
① 架空アニソン祭とは
名前の通りですが、架空のアニメや実在アニメのifの楽曲を作ってニコ動に投稿しましょうといった趣旨の投稿祭です。※以下、公式URL
楽曲の長さは89秒ないしは90秒で、実際のアニメソングのOP・EDの尺に合わせて作りましょうというものです。
※「何故89秒なのか?」という点についてはオーイシマサヨシさんが過去にラジオで話されていたのが一番わかりやすかったので、リンクを貼っておきます。該当箇所:0:03~2:28辺り
② 参加した理由
前作の「ユメノアト」を作った後にもチラッと記事に書いたんですが、前々から一回アニソンを作ってみたかったんですよね。
自分の音楽の原体験はアニソンでして、初めてノートパソコンを買って聴いた音楽はアナログフィッシュのスピードでした。
※NARUTOのEDで使われていました。
自分と同世代の方(20代後半~30代前半)は特にアニソンを通して音楽を聴くようになったという人が多いような気がしていて、自分も漏れなくその流れを汲んで音楽が好きになって、今音楽をやっております。
ただ、アニメにタイアップされるような楽曲は漏れなくクオリティが高くて、DTMで真似して同じように作ってみても全然違う感じになったりして、自分では作ることを諦めたこともありました。
今回の参加に際してもかなり自分の中ではハードルが高かったんですが、蓋をしていた気持ちを開いてみて「とりあえず一回やってみようか」と思ったので参加させて頂きました。
2.参加楽曲「baby blue」について
① どんなアニソンを作るか
最初に「どんな曲を作るか」を考えました。
正直ここにめちゃくちゃ時間がかかりました。(一か月弱かかりました・・・)
自分にとってのアニソンって何だろうと考えて何個か作ってみたんですけど、
「このまま行くべきなのかどうなのか・・・」
「そもそも完成させることができるのか・・・」
とか色々考えて試行錯誤が続きました。
※没音源がありますので貼っておきます。。
試行錯誤を繰り返している中で、「自分がアニソンで一番好きな曲ってなんだろう」と考えてみました。
amazon musicでプレイリストを流しながら考えているとやなぎなぎさんの「ビードロ模様」が流れてきました。
この曲は以前からとても好きでして、特に大学生の頃に聴きまくっていました。(社会人になった今でも夏になれば絶対に聴きます)
曲調としては4つ打ちのトランスなんですが、シンセだけでなくギターやピアノ等生楽器も組み込んで構成されている楽曲なので、聴きやすいですしフレーズがおしゃれなので当時は死ぬほどリピートしてました。
作曲は中沢伴行さん(編曲は中沢伴行さん・尾崎武士さん)で、自分がDTMを始めたのも中沢さんの作る楽曲(PSI-missing等)を聴いてやってみたいと思ったのがきっかけでした。
※同氏が作曲した凪あすのイメージソング「凪-nagi-」を耳コピしたこともあります・・・
「ビードロ模様」を繰り返し聴いているうちにそんな自分の中の初期衝動が蘇ってきて、この曲をリファレンスにして一度自分なりのアニソンを作ってみようと思ってできたのが参加曲の「baby blue」でした。
② 「baby blue」について
前述の路線で行こうと思ってからは割と早かったと思います。
前から一度は4つ打ちで爽やかな曲はやろうとしていて、似たような雰囲気に近づけることは出来そうだなと思っていたので何とか完成させることができました。
音作りに関してもリファレンス曲があったので、おおまかな方向性(イントロはピアノリフ、キックは太くし過ぎない、ギターはクリーン目のトーン等)はイメージしながらできたかなと思っています。
音源について、シンセ類はkilohearts社のphase plantを使用しました。この曲に関してはほとんどこのシンセ使いましたね。プリセットも優秀ですがエンベロープやエフェクトの調整がとてもしやすいのが本当に良かったです。
その他でいうとサブベースはarturiaのOP-Xa Vを使用しました。エフェクター系はDevious MachinesのDuck、minimal audioのRift、soundtoysのEchoboy(ディレイ等)、ギターにはNIのguitar rigを使いました。
あとはableton live付属のピンポンディレイとかオートパンとかその辺で空間を広げるように意識しましたね・・・
③ 制作中に悩んだこと
曲作りに関してはシンセの音色やエフェクトを調整したりするのはすごく楽しかったのでしんどい記憶はなかったんですが、
動画はどんな風に作ればいいか最後まで分からず、結局一枚絵のリリックビデオになりましたね・・・
Xで架空アニソン祭の告知動画とか拝見していてクオリティが物凄いやつとかもあったので「本当に参加して良いのだろうか・・・」と何回も思いました…
あと、今までボカロ曲では所謂バンドモノの楽曲しかやってこなかったので、今まで聴いてくれていた方に届くかどうか・・・という点が結構不安でした。
結構普段と違うことしたので、投稿するのに勇気が要りましたね。。
3.最後に
歌詞のことと、妄想した架空アニメについても簡単に書きますと、
歌詞とストーリーは出来上がったオケを聴きながら散歩して考えました。自宅の近くに漁港があって、その周りをぶらぶら歩きながらメモに起こすという作業でやっておりました。
なんとなく遠距離恋愛っぽい感じかな~とか、港町の出会いとか別れの雰囲気なんかを妄想しながらワードを歌詞に起こしていきました。
普通のアニソン作家は多分原作読んで曲を考えると思うんですが、今回はどっちかというとストーリーは半熟の状態で、先に曲の方ができたのでニコ動の投コメに書いてるストーリーは投稿する直前に考えてできた感じです。
なんというか、アニメというよりはアニソンが作りたかった気持ちの方が個人的には大きかったのかなと思います。
・・・色々と綴りましたが、今回の架空アニソン祭2024は参加者の方々それぞれの世界観に触れることができたし、また自分の楽曲にもコメントをたくさん頂けてとても楽しかったです。本当に勇気出して参加できて良かったです。
個人的にツボだった楽曲については以下のマイリストに入れさせて頂いております。是非ご覧ください。
来年も機会があれば是非参加させて頂きたいです。主催の白乃秋さん(@shirano6)ありがとうございました。
それでは。
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