令和、其方
こんにちは、トラックメイカーのbutterflyです。先日公開されたヤマ瑠璃絵さんとのコラボ曲「令和、其方」について書いてきいきます。(最近コラボ曲が増えてきて嬉しい限りです)
「令和、其方」のyoutubeリンク↓
ヤマ瑠璃絵さんのyoutubeチャンネル↓
1.制作のきっかけ
まず、声を掛けさせて頂いたのが確か2022年の2月か3月辺りだったかと思います。元々自分がフリーでアップしているトラックをヤマ瑠璃絵さんによく使って頂いていて、その流れで折角なんでオリジナルトラックで曲を作りましょうという流れになりました。
過去に使って頂いた曲はこちら↓
2.トラックについて
上記の曲、特に電脳マジカルミュージックマンを聴いた時に感じたんですが、ヤマ瑠璃絵さんの作るマイナーペンタ寄りのメロディが個人的にツボで、またワードチョイスも相まって和風な仕上がりになっているところが良いなぁと感じていました。トラックを作るにあたってそのヤマ瑠璃絵さんらしさを発揮してもらえるような雰囲気にしたいなぁということで和風なトラックになりました。
bpmは101のミドルテンポで構成はin(8)-v1(24)-h1(16)-b(2)-v2(16)-v3(8)-h2(16)-out(4)です。尺八と琴で大まかな和風な雰囲気を作り、基本のビートはハイハットに三連符使ってハネさせてます。hookでは基本の枠組みにコードの響きを厚くするためにギターとかパッドも組み込んでいます。ピアノ、シンセ、ベース、ドラム、パッド、ギター等々詰め込んで結局全部で19トラック使ってました。
3.リリックについて
ヤマ瑠璃絵さんからボーカル入りの音源を送り返してもらって聴いた第一印象は「思ってた以上にやばいのがきた・・・」「何を言ってるかわからんけどめちゃくちゃ"雅"やな」という印象でした。※語弊のある表現で申し訳ないです。
何回か聴いているうちにフワッと見えてきた部分があったので、自分なりの解釈を綴っていこうと思います。
① verse1
verse1からアクセル全開の和風リリックでたまりませんね。〜16小節までの部分が導入で、特に「瑕疵まじり」とか「不確定な譜を書く線」とかの部分から歌詞を書く(曲を生み出す)こと自体にもがき苦しみながらも制作してる感じが伝わってきました。〜24では「紫煙燻らす狼煙で存在証明」という表現が出てきたりしてストレートな"頑張ります"とかとはちょっと違う揺蕩いながらもしっかりと前を向いている感じがしましたね。「令和響かす愛の其方」というのも時代が変わってもしっかり心からの言葉で伝えていく姿勢みたいなのを感じました。
② hook
hookは最初聴いた時にびっくりしました。前半の8小節はほぼコーラスで、トラックと合わせてトータルで雰囲気を作っていく感じにされていたので「こういうやり方もあるのか・・・」と思いました。そしてここでもやはり描写の仕方がかなりジャパニーズな感じですね。綸子なんて言葉初めて知りましたが、ヤマ瑠璃絵さんにとっては言葉を紡ぐことが綺麗な織物を織っている感覚なのかな〜と思ったりしました。
③ verse2,3
verse2は「媚び諂う」とか「旬に飲まれて」「欲に溺れブレた軸」等、時代とか流行りに流されてしまうのを憂いてる感じを受けました。テーマが"和風"ということもあってか、自分の中の古くからの価値観をもって移ろげな現代を俯瞰しているような印象ですね。その中で今まで培ってきたものを大事に進んでいくから「不恰好に辿る明日」という表現にも繋がってくるのかなぁと。しかし全体を通してみても直接的な言い回しだけでなく心境や世相をここまで比喩表現できるのかと思いましたし、ヤマ瑠璃絵さんの語彙力・表現力には圧倒されましたね。※「何言ってるかわからん」とか言ってすみませんでした。
4.終わりに
つらつらと感想を書きましたが、本当にお声かけさせて頂いて理想的、いやそれ以上の仕上がりにして頂けたのでヤマ瑠璃絵さんには感謝です!また機会があれば別の雰囲気の曲調でもどうなるのか気になりますのでやってみたいですし、その時はまたどうぞよろしくお願い致します・・・
また、最近でも自分で歌詞を書くようになってから他の人のリリックを見るのって凄く勉強になるなぁと思いましたし、特に今回の「令和、其方」では自分の辞書に無い表現方法や語彙なども知ることが出来たので、今後の参考にしていけたらなぁと思います。
長くなりましたが、以上です。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
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