トゥーランドットよりご主人様お聞きください!
“Signore ascolta!”
「ご主人様、お聞きください!」
Aria di Liù dall’Opera “Turandot” di Puccini
プッチーニ作曲オペラ「トゥーランドット」より
リューのアリア
Signore, ascolta!
ご主人様、お聞きください!
Ah! signore, ascolta!
ああ、ご主人様、お聞きください!
Liù non regge più!
リューはもう耐えられません!
Si spezza il cor!
心が張り裂けそうです!
Ahimè ahimè,
ああ、ああ、
quanto cammino
どれだけ歩いたことでしょう
col tuo nome nell'anima,
あなたのお名前を胸に、
col nome tuo sulle labbra!
あなたのお名前を口ずさみ!
Ma se il tuo destino,
それでも、もし、あなたの運命が、
doman, sarà deciso,
明日、決まってしまうなら、
noi morrem
私たちは死んでしまいましょう
sulla strada dell'esilio!
追放の路上で!
Ei perderà suo figlio...
彼は息子を失い...
io l'ombra d'un sorriso!
私は微笑みの影を失うでしょう!
Liù non regge più!
リューはもう耐えられません!
Ah, pietà!
ああ、お慈悲を!
戦場となった国を離れて、やっと再会できたというのに、「命懸け姫君獲得なぞなぞ大会」に参加するなどと、ばかげたことを言い出した王子に考え直してくれるよう願うリューのアリア。
私的には「そんなばかげた話を聞くのは耐えられません」といった気分なんですが。
リューは本気で王子を心配していて、あとに残される盲目の王のことも気遣っています。
この曲は特に難しいところも少ないので、思いっきり悲劇に浸ります。
気をつけないといけないのは、嘆くばっかりになって強く歌ってしまわないこと。
「死んでしまいます」のところ以外はPかPPがついてるので、繊細に可憐に嘆きます。
歌いおわりに、自然に「リュー、泣かないで」と王子のアリアが入りそうな、消え入りそうなアクートで終われたら成功かな。