パロラッチャ
いちど言い出すとやめられない。
日本では
「こんちくしょう」だの
「べらんめえ」だの、
女性には使いづらい言葉しかないので、
何か思い通りに行かなかったり
腹が立ったりすると、
「あらまあ」とか「こまったわ」とか「うーん」とうなるのがせきのやま。
こちらでは男性が使う強烈なのを
ちょっともじって
女性も怒りを吐き出すことができる。
それこそ「こん畜生」が
「こん動物」みたいな
へんちくりんなことばになるんだけど。
「カッツォ(ち・ぽ)」というところを
「カッキオ(意味なし)」
「カーヴォロ(キャベツ)」とか
「ヴァッファンクーロ
(けつの穴でも掘ってろ)」を、
「ヴァーダ・クエル・パエーゼ
(どこかの地方に行ってらっしゃい)」
などなど。
ぶしつけなイタリア人や
むかつく対応を受けたときなんかに
結構ストレス発散になって
後に残らない。
声に出して言ってみるとわかるけど、
発音するだけで
結構ストレス発散になるんだな、
これが。
KとかV、Fを
「あ」母音で発音すると
ちょっと勢いよく息が出て気持ちいい。
大きな声で
「ヴァッファXXXX!!」
とやると、すっきり。
「むかつくー」より
ずっとすっきり度が高い気がするけど
どうでしょう?
ここまでが15年前に書いた記事。
注釈をつけておきます。
まだイタリア生活に慣れていない頃、
パロラッチャを聞いて覚えて、
言ってみるとみんなが喜ぶので、
なんだか嬉しくなって
使ってしまう傾向にあります。
留学生がはまりやすい落とし穴。
若い子たちの間や、
友達同士では使ってますが、
親の前では絶対言わない言葉。
社会に出たら絶対言わない言葉。
下手に公共の場で使ったら、
名誉毀損で訴えられるほどの言葉もあります。
インカッツァートやカジーノなんて
普通に使ってる感がありますが
放送禁止用語だったり、
お下品だったりします。
アッラビアート、
コンフジオーネを使いましょう。
ヴァッファンクーロは訴えられて
罰金を払うレベル。
ヴァッファンタスカとか
ヴァクエルパエーゼに留めましょう。
特に母国語でないと
どんなにお下品か実感がないので、
ケツとかクソとかどついたろかとか
なにしてケツかんねんとか
自分に相応しくない言葉遣いに
自分では気づけません。
基本、
パロラッチャは使わないのが理想。
言い換えのバリエーションで、
乗り切りましょう!
もちろん
下品な言葉遣いの方が
堅苦しく無くて居心地がいい、
そんな人もいるでしょう。
これは個人の好みですからね〜。
私はどちらかと言うと、
上品で清潔感のある、
教養ある大人の女性として、
扱ってもらいたいので、
それなりの言葉遣いをしたい派です。
こちらがきちんと話すと、
相手も敬語を使ってくれます。
なりたい自分像に合わせた言葉遣いが
できるのが理想ですね。
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