幸せになるベルカント-発声初級編

こんにちは!
フィレンツェ在住ソプラノ歌手
芝原美紀です。

心と身体を浄化して幸せになるベルカント

いよいよ声を出していきます!
歌手がテクニックを学ぶ時、
常に心の片隅にあるのが
「歌いたい」という気持ち。
わかります!
吐いて〜吸って〜吐いて〜吸って〜
わかったから歌わせて〜!

気持ちはわかるのですが、
まずはお道具が揃ってないと
後で困るんです。
お料理するときと同じ。
まな板、包丁、鍋、ヘラ、計量器、
玉ねぎ、人参、各種調味料など
お料理し始めてから、
あれがない、これがないとなったら、
仕方ないから適当にアレンジしちゃう。
そんなことにならないように、
しっかり下準備しておきましょう。

基本中の基本「呼吸」は、
できたできないにこだわらず
黙々とエクササイズを続けてくださいね。

さて本題に入りましょう。
このノートでは
ハミングのエクササイズを紹介します。
皆さん、ハミングできますか?
口を閉じたまま「ん〜」っていうあれ。
簡単なようで案外難しいのです。

まず良い姿勢で立ちます。
口の中を広く開けてください。
「お」のまま口先を閉じた感じ。
呼吸エクササイズと同じ要領で
お腹を緩めて空気を吸ったら、
最初は一番出しやすい音程で、「ん〜〜」。
鳴らさないでいいんです。
ただ息が流れるのを感じてください。
鼻の付け根がビリビリしますか?
目がくすぐったいですか?
そのまま音程を下げていって、
これ以上は無理っていうくらい低い音、
でも、常に響きを最初と同じ、
鼻の付け根から目のあたりに感じます。
できるだけロングトーンで
「ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

大事なのは息が流れるのを感じて、
微かな振動を頭の中で感じること。
この振動が全身に広がっていきます。

この身体の中で感じる振動、
心を浄化する効果があるのだそうです。
研究の結果ある一定の周波数が
DNAを整える効果があるということも
確認されています。

この世のすべての細胞は
一定の周波数を持って振動しています。
金属や植物、ありとあらゆる物質が
それぞれ一定の周波数を発しています。
人の喜怒哀楽の感情にも
それぞれ周波数があるのです。
イライラしてる人の側にいると
なんだか居心地悪いですね。
楽しく生き生きしてる人の周りは、
自然と明るい雰囲気になります。
それはそれぞれの周波数に
周りが共鳴しているからです。

ハミングは振動を全身に伝えます。
人の身体は70%が水なので、
振動が伝わりやすいのです。
静かにハミングしていると、
自然と心が落ち着いてきませんか?
一番心地よいと感じる響きを
全身で感じてください。

ハミングのロングトーンは
横隔膜による「支え」が必要です。
この「支え」。
目に見えるものではないので、
誰もが分かったような分からないような
身につけるのが難しいというより、
身についたかどうかを知ることが
なにより難しいと言えるでしょう。
ハミングをロングトーンで
音程を定めて、揺れることなく、
均一の圧力で、長〜く出せるなら、
息が正しく支えられている証拠です。
ブツブツ切れたり、音程が揺れたり、長く続かないうちはまだまだです。

呼吸のエクササイズと同じように、
手をお腹に軽く添えて、
空気が出て行くのを感じましょう。
どこにも力が入っていません。
お腹にも、腰にも。
ただ身体を緩めて空気が入る。
口の中に広い空間を作って、
鳴らそうとせずに
ただ軽く息を流してハミングする。
ただひたすら一定の圧力で、
心地よいと感じる高さで、
いつまでもいつまでもハミングします。

そうしているうちに、
ゆったり、ふんわり、
心が落ち着いてくると同時に、
いつの間にか支えが身についています。

ずっと「支え」ってなんぞや?
と悩んでいた方!
頭を白紙に戻して、
騙されたと思ってやってみましょう。

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