11.15 飛行機雲を見たこと、好きってこと。
日記。
今日は夕暮れの空に、ちょうどXの形で通り過ぎていく飛行機雲を見ました。
雲の向こうに行ってしまったと思ったらまた切れ間から見えて、消えてまた見えて、薄ピンクの雲の間を縫ってずうっと続いていく様が心地よかった。
結構昔から飛行機雲が好きなのはそういうところかもしれません。
雲の線が、ずうっと続いているところ。
どんなに空は広いだの、繋がっているだの言ったって、
いつもの視界は建物で遮られていて、上を見ると四角や線で縁取られた
この空間だけが空のように思えることがあります。
でも飛行機雲はあちらからずうっと線を引いてきて、そちらにずうっと線を繋げていく。
あっちと、ここと、そっちを繋いで飛んでいく。
見えなくなっても、まだ空が続いているということが信じられる。
だから随分空が広くなった気がして、その感覚が好きなのかもしれません。
そういえば前に、飛行機雲を見ると一緒にいる友達に報告するのが習慣になっていたことがありました。
その時一番仲良しだった友達。
「飛行機雲だよ!」と空を指差すと、いつも「そうだね」と楽しそうに笑ってくれるので、嬉しくなってその人と一緒にいる時はいつも報告していた覚えがあります。
今考えるとちょっとうざったらしいかもしれないけれど、
それは多分好きってことだった。
今考えるに、指差した後いつも笑ってくれていたのは、
あれは飛行機雲が好きで笑っていたんじゃなくて
飛行機雲を見つけた、ということを共有されるのが嬉しくて
笑っていたんじゃないかと思います。
自分が綺麗だと思うものをあなたにも見てほしい、という気持ちは
好き、という他の何者でもない気がします。
月が綺麗ですね、じゃないけれど。
今日は満月だと教えられた時。
あそこに虹が出ていると言われた時。
ねこや、いぬや、道端の花の写真が送られてきた時。
そういう時のときめきは、そして人にそういうことを共有する時のときめきは、
それはやっぱり好きってことなんだ、と思いました。
使い古された表現ですね、やっぱり。
だから人は、月が綺麗ですね、っていうんでしょうね。
2024.11.15