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日記27 みなみのみなと街から

2023年5月第三週目
コンサルプロジェクトのプレゼンテーションまでの約4週間を全力で駆け抜けドバイから戻った後は燃え尽き症候群に。しかし燃え尽きたままでもいられず、1週間後には提出すべきレポートが二つある。一つは戦略的ブランドマネジメントともう一つはリーダーシップの授業だ。ブランドマネジメントはグループレポート。当然ながら取り組む人取り組まない人が出てくる状況で、想像は付いていたもののテキトーな仕事をこなすメンバーに落胆する。7人いるグループでマイとヤン、そして自分の3人が中心となり課題をこなす。「外出しているけど、オンラインミーティングには出る」とか言っておきながら結局出席せずに、提出前になると急に手伝いを買って出る1人のメンバー。しかもその作業が目も当てられないくらい雑で、結局自分が手直しをする。まさしくフ◯ックな人材。マイも他のメンバーに対してブチギレ案件があったらしく凄まじい量のテキストが送られてきた。ヤンの献身的なサポートが感動ものだった。そんな様に迫り来る締め切りに追われていた、ある日の夜にフラットメイトのラフルから
「今、部屋にいる?ちょっと出てこれない?」
と言われ下の階まで降りていくと、ラフル含めアヌブーやブリッジなど10人弱のインド人のフラットメイトが遅い誕生日をサプライズで祝ってくれた。心に沁みるモーメント。本当にありがたい。

2023年5月第四週目
週頭になんとかレポート二つを提出。1週間ほどずっと籠っていたので、散歩がてら買い物に行く。依然としてグループのメンバーの働きに不満を持っていたマイも行くということだったので一緒にスーパーへ。
「私が大好きなベトナムの料理を作りたいんだけど、鍋がないんだよね。大きめの鍋持ってる?」
と尋ねてきたので、急遽自分がマイのフラットに鍋を持参し、その料理を振舞ってくれることに。アミールも参加し3人で牛肉の出汁が効いたスープに舌鼓を打つ。するとアミールがおもむろに冷蔵庫を開けて
「じゃーん、今日は実は誕生日パーティなんだよね!」
と小さなケーキを持って来てくれた。これまた不意をつかれたサプライズ。数週間過ぎた後もこうやって気遣ってくれる。そんな気持ちだけで嬉しい33歳。ありがたい。
一方、翌週にはコンサルプロジェクトのレポート提出が待ち構えている。計6000字のグループレポートだ。構造を決め、どのパートを誰に割り振るかも決め、レポートのデザインも既に完成させ、後は各メンバーがタスクを最低限こなしてくれれば問題なく提出できる我ながらストレスレスなプランを決めたはずだった。しかし。メンバーの1人、ロナックがそのレポート提出前の日までラップトップを持たずに遊びに行くという大事件。初っ端から全てが崩れ落ちる。アヌブーの誕生日をコモンエリアで祝っていた間に、この事実が発覚し気が気でなかった。アヌブーには申し訳ないことをしてしまった。ロナックが居なくとも現実問題、締切は変わらない。仕方がないので自分とソンヤで彼のパートを対応することにする。ソンヤも子供の学校問題で急遽自国に戻ることが決まっており時間が限られていたのだが、なんとか書き上げてくれた。もしかすると1ヶ月以上帰ってこれない可能性があるというので、帰国前日に一緒に夕飯を共にしてこれでもかとお礼を述べた。ここでも言おう、本当にありがとう!さて一つの難しいパートを任せたアージャンからなかなか返信が来ないのだが。。。

2023年5月第五週
グループレポート締め切りが二日後に迫った時にやっとこさアージャンが機能し始める。どうも週末に飲み過ぎたらしく、持病の喘息を発症させていたらしい。ロナックの不在はすでに他のクラスメイトにも伝わっていてアミールが「大丈夫かい!?」と連絡やアドバイスをくれる。ありがたい。ところでロナックを遊びに誘い出した主犯はシュバーム。そうドバイへ向かう機内の中でお互いのチームリーディングの経験を話した彼だ。そう、彼はグループのリーダー。その彼もラップトップを持たずに遊びに行っているというわけだ。リーダー不在、1人はイタリアへ旅行中(もちろん手ぶらで)、他数人も非協力的でロヒットとアンの2人が手分けして6000字のレポートを対応しているそうだ。そんな話を聞いた帰り道、偶然道端で遭遇したロヒットは憤慨しており、アンに連絡するとやはり参っている様だった。
レポート締切提出前日、アージャンと昼過ぎから2人で学校に篭る。アージャン以外のパートは確認含め完了した。ロナックからさもスーパーヒーローよろしく「戻ってきたぜ、なんでも言ってくれ!」と連絡あり。とりあえず当初の割り振ったタスクの最低限のラインを執筆してもらうことに。アージャンは自身のパートを書き上げるも、何か物足りなく感じだので、大胆に書き直してもらうことに。図書館に篭っていたアキとアディティと一緒にアージャンがオーダーしてくれたマックを頬張る。アキもなかなかしんどそうな表情をしていた。結局バスが無くなる夜中12時半まで学校で作業し、部屋に戻り朝方4時まで作業を継続。アージャンも頑張ってくれた。思えば初めてのグループワークの提出前もアージャンと2人で学校に篭って作業をしたことを思い出す。ストーリーがあるもんだ。昼前まで仮眠し、提出1時間前にアージャンと共に最終確認を行い提出完了。1ヶ月超に及ぶコンサルティングプロジェクトがようやく終了した。

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