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その人に感じていることは家族でも違う

普段仏事支援を行っていて、「いいお話が聞けたな」「雰囲気がよかったな」と感じる事が増えてきました。そう感じるのは大体が私の個人的な感想にすぎません。

しかし、私が経験した中で本当によかったなと思った法事は参加者によかったと言っていただけた法事でした。

それはとある方の7回忌のご法事で、インターネットで行ったものでした。タブレットを3台貸し出し、お寺と合わせて4ヶ所でつないで行いました。参加者は亡くなった方の奥様とご長男様家族、次男様ご家族の9名でした。お一人お一人にお話を伺い、皆様共通して教育熱心な方だったとお話しされました。

お話していく中で、故人様のそれぞれへの接し方や、それぞれの感じ方の違いが見えました。ご長男様と次男様は学生時代の受験の際に、それぞれの成績に合わせた学校の偏差値や特徴を細かくまとめたリストをお父様に作っていただいたそうなのですが、ご長男様は「志望校の相談に乗ってくれた」次男様は「ぶっきらぼうな感じだった」と話しており、お父様の対応の違いや互いの感じ方に驚いておられました。

法事が終わった後に「みんなの前で話をする機会が今までなかったから、(父の事を)みんなで話せてよかった」とおっしゃられました。

参加者の中でただ亡き人を思い出すだけでなく、話し合う事で知らなかった故人様の一面を知る事ができたのだろうと思いました。

参加者が法事を通して何か気づきを得た、感じる事があったという事が何より嬉しく、印象に残っております。

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