600字で綴る④信用を買う
8月に入り猛暑が続く。関東地方では最高気温36度を記録したという。熱中症警報アラートが鳴り響く中、人は屋内に居所を移すが、屋内でも安心するべからず。新たな危険はスマホの中に潜む。ネット販売に関する消費トラブルが相次いでいるという。北九州市消費生活センターによると、2020年4月から7月までの3ヶ月間で北九州市内の健康食品に関する消費トラブル相談件数は約180件。注目すべきはその被害者の内訳で、若者がその40%を占める。増加の背景としては、コロナ禍で若者のネット通販利用率が増加したことが大きい。悪質な広告商法に騙され、数万円の請求を求められるケースもあるという。初月500円で良かれと思って始めた健康食品。意気揚々と届いた包みを解けば高額の請求書が、、なんてことは避けたい。▶革新的に発展したインターネットによって、ヒトは多くの利を得た。辞書要らずの検索エンジン、無料で受けられる学習コンテンツ、少しばかりの小遣いで無制限に楽しめる楽曲や動画コンテンツ。その一方で、悪行もまたネット上に蔓延る。「ネットは信用するな」という声も聞こえる。「信用」は革新の"必要条件"である。「信用」で紙切れは貨幣に代わり、今や「信用」カードで多額の売買も可能だ。人類の新たな住処となったネット社会。価値あるものにし続けるためには、その「信用」を守るべく責任ある行動が必要であろう。