星野源
秋口にさしかかり、ちょっと肌寒くて、切ない感じの日に、営業部の星野さんと別部署の愛子先輩が付き合ってるのを知ってしまって、一人駅で電車を待ちながら今日寒いなとか、そうだったんだとか、別の部署なのにどうやって仲良くなったんだろうとか、私にもチャンスあったんだろうかとか、否あるわけないとか、愛子先輩はセンスがいいし彼女でよかったとか、営業部のいけすかない矢口真里のこっそりのぞいてるインスタグラムに、彼氏ができたことを匂わせるうざい投稿がちょいちょい出てきてヒヤヒヤしてたから、悪い予感が的中しなくて本当によかった…とか、私は何もしてないし頑張らなかったんだから、名前だって憶えられてるか微妙だし、泣く資格なんてないな…それにしても寒いな…とか思った昨年、また同じ季節がきて、愛子先輩の長年付き合ってた元カレの国分さんが会社で結婚の報告をして、またその帰り道、きっと今日あえて国分さんの結婚の話題をだして、星野さんと愛子さんは二人の絆がより深くなるようなことになるんだろう星野さんのことだから、愛子さんはより星野さんのことが好きになるに違いない、ってところで、泣けてきて、ああ去年は泣かなかったのにとうとう泣いてしまったと思って、それがパラレルワールドで起こっていることです。
いくつかのパラレルワールドすべてに星野源が私の近くにいて、めっちゃ振られるというか関わることもできず撃沈する感覚、分かりますか?
今回は、人気歌手星野源とただ聴く女として薄く出会ってしまいましたね。
星野源よ、次のパラレルワールドで会いましょう!(幼馴染のお兄ちゃんで、ずっと好きで照れてあまり話せなくて、結婚のあいさつにすごい可愛くてしっかりしてそうな女の人を連れて家に入っていくのをみて私はひっそり泣きます!)