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ダイの大冒険と私の人生

この記事は、「ダイの大冒険」について紹介する記事ではありません。ダイの大冒険が、私の人生にどう関わってきたのか、馴れ初めから別れまでを書いた日記のようなものです。

馴れ初め

初めて出会ったのは小学1年生の時でした。漫画デビューには早過ぎる気がしますが、私は幼稚園の頃から図鑑や児童書を読むのが大好きだったので、漫画を読むことに抵抗なく入り込めたのでしょう。

出会った場所は、家族旅行で行ったホテルのロビー。ロビーで待っている間に、たまたま手に取ったのがダイの大冒険です。

読んだ瞬間に心を掴まれ、家族と温泉に入った後もロビーに戻って結局2巻まで読みました。私はダイの大冒険に夢中になり、旅行どころではありませんでした。

しかし幼さ故か、「続きを買う」という概念がなく、そこから一切続きを読まずに数年の時を経ました。

再会〜BOOKOFF〜

私の母も漫画が好きです。(好きなジャンルはボーイズラブ)

そんな母に連れられて、小学5年生の時にBOOKOFFに初めて行きました。

100円コーナーで感動の再会。ダイの大冒険を再び手に取り、感動とともに絶望が私を襲いました。

「37巻...?そんなにあるの...?うそだろ...?」

私はそれまで漫画を買ったことがなく、なぜか10巻くらいだろうとタカを括ってなめてました。その時は、37巻まで集められる気が全くありませんでしたが、3巻くらいまで買ってもらって帰りました。

しかし家に帰って3巻まで読んだ私は、獣王クロコダインとの勝負がどうしても気になり、諦めきれませんでした。次の週も母親の買い物に着いて行き、2〜3巻買ってもらいました。

あとはその繰り返しです。時にはヒュンケルが仲間になるのか気になって買い、時にはザボエラの生死が気になって買い、....それを繰り返すうちに半年くらいかけて37巻まで買い集めることに成功しました。(全部100円)

もうその期間中は、ダイの大冒険のことしか覚えていません。

ダイの大冒険で広がる輪

ダイの大冒険を集めた私は、なぜかそのことを友達に自慢しまくりました。

巻数の多い漫画を集め切ったことを、私はかっこいいと思っていたからです。

話は変わりますが、当時、友達とよく集まる家は、「最新のゲームがある家」、「庭が広くて外で遊べる家」のどちらかでした。

そのどちらもない、私の家はそんなに人気がありませんでした。

たまたま、何かの拍子で友達が私の家に集まることになった時に、友達の1人が暇すぎてダイの大冒険を手に取りました。そいつは暇すぎてどハマりしました。

その場にいた数人も後から読み始め、気がついたら、放課後には私の家にダイの大冒険を友達が読みに来るルーティーンができていました。

たしかにあの時、ダイの大冒険は、最新ゲーム機も、庭の広い家も超えたのです。

浮気の始まり

中学生にあがり、自分の小遣いが上がり、月1,000円くらいは貰えるようになりました。

私はダイの大冒険以外の漫画も親に買ってもらっていましたが、それだけでは満足せず、1人で30分チャリを漕ぎ、あのBOOKOFFへと毎月通うようになりました。100円の漫画を毎月10冊買うのが楽しみでしょうがなかったです。

ワンピース、ナルト、BLEACH、ハンター×ハンター、すごいよマサルさん、などなど...とんでもない勢いで集めて行きました。

涙の別れ

「最初に集めた長編漫画」という思い入れはあったものの、次々と現れる面白い漫画に押しつぶされ、ダイの大冒険は読まなくなってしまいました。

そして大学1年生の時、その日の飲み会代をどうしても捻出したくてダイの大冒険を泣く泣く売りました。

売却価格は全巻セットで1杯のビール代にもならず、やり切れませんでした。

そして現在

最近、ダイの大冒険のアニメがリメイクされることを知り、こんな記事を書いてみたいと空想するようになりました。

アニメの特報動画はこちら

私は、こんな記事を今まで書いたことがなく、書きたいと思えるきっかけを与えてくれたのはワンピースでもナルトでもグラップラー刃牙でもなく、ダイの大冒険でした。

少しずつ漫画を集めていくあの時のワクワクと、薄いビールの味を思い出すために、また私は今週もBOOKOFFに行きます。

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