りゅうけん考#12 「withゴドウ時代」
先日、ちょっと「ん?」と気になったを記事を見たので、忘れないうちに取り上げたいと思います。
まずはこのツイートをご覧下さい。
記事のタイトルにご注目
このタイトルを見て、どういう内容の記事か1分間、想像してください。
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(まだ、ですよね。)
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(想像できましたか?)
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(ホント? スクロールせずに想像してみてください。)
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・・・・・・
はい。想像できましたか。
それでは次に、私が記事を読み、考えたタイトルをご覧ください。
先ほど想像した内容と比べて、別の印象を持ちませんでしたか?
さて、実際に記事の内容を読んで、答え合わせしましょう。
※下記の画像をクリック 又は タップすると記事が表示されます。
出典:毎日新聞、2020年6月10日 21時01分(最終更新 6月11日 08時36分)
URL: https://mainichi.jp/articles/20200610/k00/00m/040/256000c
上記の記事は、想像していた記事の内容と同じでしたか?
ちなみに、前述の2つの文章の違いは、「1万件超」と「3.5%」、「全体の3.5%」と「およそ28万件中1万件」の部分だけで、構成は同じです。
そして、2つの文章はいずれも記事の内容を「間違いなく」表現しています。
しかし、印象はずいぶんと異なっていたのではないでしょうか。
また、記事のタイトルだけを見たときに、想像する記事の内容は、実際の記事の内容と異なることがあります。
前回の記事で、ファクトチェックについて、以下のように述べました。
情報収集コストは、金銭的なものだけに限らず、時間にも費やされます。
読み手は、通常、ニュースサイトの記事を全部読むわけではありません。
記事のタイトルの中から、興味のあるものだけを読むのです。
書き手はそれを理解しているので、読み手が興味を抱くような意外性のあるタイトルをつける事があります。
虚構新聞にならないように「間違いのない表現の範囲」で記事のタイトルをつけます。ただし、必ずしも「適切な表現」をする訳ではありません。
読み手が誤って解釈することは、許容しているのです。
マスコミが営利企業である限り、『誤導を止めるな!』の態度は無くならないでしょう。そう、withゴドウ時代です。
だからこそ、読み手には「メディアリテラシー」といわれる超能力っぽい能力が要求される訳です。(え‥、誰から?)
※イラストはメディアリテラシーとは関係ありません
メディアリテラシーについては、以下のように解説されています。
出典:ASCII.jpデジタル用語辞典、URL:https://yougo.ascii.jp/caltar/
この特殊能力については、本シリーズ(りゅうけん考)とは趣が少し異なるので、別のマガジン『全部198円(イチキュッパ)』の記事として書こうと思います。
以上