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【祝 復活】the cabsおめでとう、そして軋轢

やったー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
the cabs復活!!!!!!!!!!!!!!!!!

というわけで僕はハチャメチャメチャメチャに大好きなバンドが解散からの奇跡の復活をして最高の気分です。マジで神。世の中は最高。最高のバンド。

いやしかし実はこのバンドとその周辺、込み入った事情もありましてそこを追っていないとなにがこんなに大騒ぎなのかわからないという声もありまして。

なので今日はそこを解説していこうと思います。

※筆者はthe cabsのフォロワーでありKEYTALKに関しては理解が進んでいない箇所があるのでKEYTALK命の人は気分良くなくするかも。


the cabsってどんなバンド?

まずは最初にこのトピックから。
詳しい経歴はwikiでも見てもらうとして。

曲は最初に貼った『キェルツェの螺旋』のMVをまずは聞いて、見てもらおう。
まず第一印象として「何拍子やねん」なのである。
cabsは「何拍子やねん」な曲をいっぱいやってきたバンドなのである(小並感)

アルペジオで粒だったフレーズを洪水のように叩き込む國光のギター、透明感のあるベースボーカルの義勝、「爆撃機」と呼ばれた怒涛のフレーズなドラム中村で構成されたスリーピースバンドで、「マスロック」というもので私が1番はじめに聞いたのはこのバンドだった。
「マスロック」というのは、ハードコアやエモ、オルタナを基調として数学を英語にした「Math」と組み合わせた、難解な拍子を特徴としたロック…みたいなこと。

当時のギターキッズ(特にオルタナ寄りの)にはその曲調はあまりに新しく、衝撃と影響を与えたもん。当時の「残響系」というムーブメントと合わせて(残響系の解説までいくとちょっと長過ぎるので割愛するが)、大きなセールスやランキングにならないにしても深く深く印象に残らせた。

さらに歌詞の世界観もまた独特で。

シベリアの墓標に刻まれた君の名前。神のいない教会へ手をとり二人逃げようとした。

2月の兵隊

汚いこの命を君にあげるよ、それを食べて。バレエを踊り、きれいなままで君は生きれる、ずっと願ってる。パンとミルクを君に一つ与えて、まぶたを撫でる。溢れ出す指の温度。君の未来はずっと。

僕たちに明日はない

花のように生きられたら、きっと素晴らしいこと。
管の中で生きる子どもたちに飴をやろう。

花のように

だめだ…永遠に書いてしまう。本当に歌詞も好き。
明るい・暗いの二元性ではなく退廃的なんだけど光があって、どこかヨーロッパの風景のような綺麗さがある。詞というより、詩や小説の台詞のような印象も。
共感できるできない、で片付けられる話ではなく、日本語としてスッと染み入ってそれでいて異国感があってでも義勝の声がそれを形作っているというか…メロも相まってすごく浸透率がある。

とりあえずここまでのことをまとめて今北産業すると
・変拍子すぎ
・演奏がやばくて声がいい
・歌詞は独特でそれもいい

バンドってわけです

絵画の海に溺れていく。僕らいつも間違えようとした。
飾られた悲鳴、群がる人。答えはもう誰にもわかりはしない。

anschluss

the cabsの終わり

さてそんなバンド、the cabs。
唐突に終わりを迎える。

1stフルアルバム(それまでは2枚のミニアルバムを出しているので3枚目の音源)『再生の風景』のリリース後のアルバムツアー中(だったか前だったかは記憶曖昧)、ギターの國光が失踪・行方不明に。
無事、五体満足で発見されるもバンド自体は続行できる状態でないとして、そのまま解散発表という形に。

当時、もちろん1stミニアルバム『一番はじめの出来事』で夢中になったファンはいたが、フルアルバムのツアーだから「こっから見に行こう」となったファンも多く。
さらに失踪からの解散というショッキングな状況なこともあり当時の落胆ぶり衝撃ぶりはすさまじいものだった。

KEYTALKという存在

さて、そんな中。
ベースボーカルの首藤義勝は、もう1つバンドを組んでいた。
それが「KEYTALK」

特徴としては、そらもう踊れるダンスロック。4つ打ち。フェス。
ちなみに、cabsは國光作曲(メロは義勝担当)で、こちらのモンスターダンスは義勝作詞作曲。
義勝!お前こんなパリピだったんか!?!?!?

爆竹バンバン ハッピー 待ち合わせの裏路地

MATSURI BAYASHI

MATSURI BAYASHIてお前…!!!!!!(ちなこれはギターボーカルが作詞作曲)

もう言いたいことは伝わるだろう…そう、あまりにKEYTALKでの義勝とthe cabsでの義勝がかけ離れているのである。
the cabsではその歌詞の世界観からアンニュイな(有り体に言えば「鬱ロック」的な)ファンも多かったのだが、もう〜〜〜こちらはパリピパリピ。なんならKEYTALKはメンバーカラーも設定されているため「アイドルバンド」と揶揄されることもあった。というかthe cabsファンが揶揄していた。

こちらはこちらで相応の需要があるし、なんなら2010年代〜のフェスブームに乗って人気になっていた。私も何回か見に行ったし、DJイベントでかけたりした。踊りやすいから。

the cabsが解散となってしまった以上、もうあの世界観は見れないし、もう義勝はこういう路線なのかな…と寂しくはなっていた。

KEYTALKの歪み

しかし2024年。KEYTALKに大きな事件が。

上記記事に詳しい流れが書いてあるが、簡単にまとめると。

義勝、体調不良によりライブ休演が続く

突然脱退宣言をする。しかも「抜けろって他のメンバーに言われました」という理由

残りの3人&スタッフ「脱退!?聞いてませんけど!?」「抜けろって言いましたっけ!?わからん!」

ゴタゴタのまま活動休止へ

という流れ。
これにはファンも阿鼻叫喚。もちろんライブはできなかったり色々だったり。
さらに義勝は義勝で、ソロで活動し始めたり意味わからん状態へ。
それが今年の夏以降の流れになります。

そして軋轢

そして、2025年1月9日にthe cabs再結成の発表。
これにはKEYTALKファンも困惑。KEYTALKはどうすんねんと。

逆にcabsを待ち望んでいたファンは最高に絶頂(俺とか)。
というわけでXでは熱いバトルが繰り広げられたとかしてないとか。

ここからは完全に私の所感なのですが。

the cabsは3人が高校生の頃からのバンド。KEYTALKは大学からの仲という違いがあるので、元の鞘に戻るのは自然なのでは…KEYTALKに”戻る”のではなく、印象としては今までKEYTALKに”出向いていた”印象なのでcabsに”戻った”。 まああと「退職届」を受理した時点で会社は退職できるように、公式アカウントが義勝の投稿にアンサーした時点で、いくら「精査します」と言ったところで退職は完了するのでは…?ファン心情で考えたら「は?仕事とか会社じゃねーし。芸能人稼業ってそういうことじゃないし」となりそうだけど仕事は仕事で単に商品が音楽(や、その他サービス)なだけで、あとは仕事でしょ…とある程度ドライに考えたほうがいいのでは…? と強火KEYTALKファンには思ってしまいますが、まあ本当のところは義勝しかわからぬってことで。

僕としては、本当に大好きなcabsがまた見れる可能性があって嬉しいです。ほんまに。 ただLIQUIDROOMて、キャパ足りないでしょ。
多分だけど海外からの客も多そう。日本のエモ・マスロックって海外人気も多く、その先端にいたバンドだから少なからず注目もされるでしょう。

ここからthe cabsが活動していくと影響力も気になるところです。
雑な言い方をすると、「cabsの影響力が絶大すぎてcabsのパクリみたいな曲・バンドがめっちゃいた」からです。
しかしそれは、オリジナルとなるcabsがいなかったから成立した話。そして今後もいない(復活しない)と思われていたから成立した話。
今後、オリジナルがいることで音楽シーンは確実に動くことでしょう。川谷絵音も言ってた。これマジで。
影響力が絶大だからこそ、今後同じようなジャンルが倍増するかもしれないし、オリジナルとして君臨するかもしれない。

どちらにせよ、めちゃめちゃ大きな動きです。
だから観測できるならしたほうがいいよみんな!

チケット当たってくれ〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



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きのこ
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