見出し画像

省エネ性能の説明義務制度が始まりましたね

4月1日から省エネ性能の説明義務制度が始まりましたね。

今後建築士は説明義務制度への対応が必要になります。

計算項目

説明義務制度に対応するためには、省エネ基準外皮平均熱貫流率(UA値)平均日射熱取得率(ηA値)一次エネルギー消費量の計算が必須になります。
計算方法については、こちらのマガジンをご参照ください。

地域区分の変更

省エネ基準の地域区分は2019年11月に変更になっていますが、2021年3月までは経過措置として旧地域区分を使用することができました。
この経過措置が終了しましたので、旧地域区分で計算・判定していた場合はご注意ください。

計算方法の変更

4月から土間床・基礎断熱や日除け効果係数など一部の計算方法が変更になっていますが、こちらは従来の計算方法に1年間の経過措置がとられていますので従来の計算方法でも問題ありません。

評価方法

外皮平均熱貫流率などを計算する方法は、標準計算ルート簡易計算ルートモデル住宅法などがあります。
評価方法の違いにつきましてはこちらをご参照ください。

計算方法

標準計算をする方法としては表計算シートがいくつか公開されていますが、表計算なので入力方法に制限があり、ある程度の省エネ基準の専門知識が必要です。
また、窓メーカーなどからは外皮平均熱貫流率などを計算できるWebアプリが公開されています。
Webアプリはわかりやすく入力しやすいのですが、基本的に順を追って入力していくシステムなのと、データの一覧性がよくない面があり、データのチェックやいろいろな断熱仕様を試したい場合などは多少手間がかかります。

断熱材メーカーでは、熱伝導率(λ値)熱貫流率(U値)などの一覧表が用意されていますので、これを利用すれば標準計算やモデル住宅法の計算に利用することができます。
ただ、基本的に断熱材の熱貫流率のデータなので、たとえば合板や内装材を考慮する場合や外気側通気層がある場合など、より詳細に考慮したい場合は熱伝導率や厚さ、材料の組み合わせなどから自分で計算しなければなりません。
できれば断熱材メーカーなどで外皮計算の専用ソフト公開してくれればいいのですが、開発や保守に相当費用がかかると考えられるので、そういう対応は難しいのかもしれません。

計算業務を外注するのも一つの方法ですが、それなりに費用がかかります。誰が(施主、建築士)そのコストを払うのかという問題があります。
また、計算にかかる日数、基準をクリアしない場合の再計算などの問題もあります。

説明義務制度が始まって苦慮される建築士の方は多いのではないかと思いますが、皆さんどういう対応されますか?



いいなと思ったら応援しよう!