太陽光発電は得なのか
太陽光発電はエネルギーを作る(創エネ)のでトータルで省エネになります。
一次エネルギー消費量を計算する場合、太陽光発電があると有利になります。
ただ、太陽光発電は気象やその他条件により発電量が変わります。
では、太陽光発電はトータルでお得なのでしょうか
日照時間
効率的に発電するためには、直射日光がソーラーパネルに当たる必要があります。
そうしますと日照時間が長いかどうかが重要です。
日照時間は地域によって異なりますますし季節によっても異なります。
そのため、年間の日照時間が短い地域では発電量が少なくなります。
太陽光発電を検討する場合は、まずその地域の日照時間を調べましょう。
降雪
ソーラーパネルに雪が乗るとその間発電量は少なくなります。
そのため雪が多い地域は冬の発電量が少なくなります。
気温
ソーラーパネルの発電効率は気温により変化します。
基本的には温度が低いほど効率は高くなります。
そのため気温が高い地域では夏に発電量が少なくなります。
立地
効率的に発電するためには、ソーラーパネルに直射日光が当たる必要がありますが、周辺に高い建物があったり、山があったりして影ができる場合は、その分発電量が少なくなります。
方位と傾き
ソーラーパネルは太陽の方角(太陽方位)に向いていた方が発電量は多くなります。
太陽方位は刻々と変化します。
本来であれば太陽に合わせてソーラーパネルが回転すればいいのですが、そのようなシステムは非常に高価です。
そのため、通常は年間を通して最も発電量が多くなるように、パネルの方位を考慮しなければなりません。
また、太陽の高さ(太陽高度)も刻々と変化しますし、季節によって高さも変わります。
(同じ時刻であれば夏は太陽高度が高く冬は低くなります)
そのため効率的に発電するためには、気象データを使用したシミュレーションが必要です。
雪が振る地域では積もった雪が早くなくなるようにパネルを立てた方がいいのですが、パネルを立てすぎると太陽高度との関係で発電量が減りますので、効率的に発電できる傾きを計算する必要があります。
充電
発電により余った電力は充電できれば省エネになります。
ただ、大容量のバッテリーは現在のところ非常に高価ですし容量にも制限があります。
また、バッテリーに充電するときにはエネルギーのロスがありますし、バッテリーから出力するときにもロスがあります。
そのため、充電するとその分エネルギーを消費します。
電気自動車に充電する方法がありますが、太陽光発電は日中発電するため、日中車を使用する人には不向きです。
寿命
ソーラーパネルは高価ですから元を取るためにはそれなりの年数が必要です。
ただ、パネルやシステムは故障することがありますし、年数が経てば当然寿命になります。
そのため、故障せずに長期間使用できるかは重要です。
ソーラーパネルのメーカーによっては保証期間が設けられていますので、それが寿命の目安になります。
パネルだけでなくシステム全体で寿命を考える必要があります。
たとえばパワーコンディショナーはパネルよりも寿命が短いと言われています。
また、架台やケーブルなどの腐食やその他機器の故障も考えられますし、台風などによる破損も考えられます。
そのため、定期的なメンテナンスも必要になってきます。
廃棄
太陽光発電機器の廃棄費用も考慮しておく必要があります。
使用しなくなった太陽光発電は放置しておくと勝手に発電して危険です。
そのため、専門業者にお願いして廃棄しなければなりません。