土間床等の外周部の線熱貫流率(Ψg)の計算方法の変更
2024年12月に省エネルギー基準(省エネ基準)の土間床等の外周部の線熱貫流率(Ψg)の計算方法が変更になりました。
省エネ基準では土間床等の線熱貫流率方法は二つあります。
・基礎形状によらない値を用いる方法
・定常二次元伝熱計算により算出した代表的な仕様の計算例の値を用いる方法
「基礎形状によらない値を用いる方法」は計算は簡単になりますが、断熱材を考慮できないため、通常は「代表的な使用の計算例を用いる方法」で計算します。
「代表的な使用の計算例を用いる方法」は、従来考慮できる断熱材の位置が限られていましたが、それが拡張され、より多くの断熱仕様に対応できるようになりました。
たとえば、従来べた基礎は壁の内側に設置する断熱材だけ考慮できましたが、壁の外側に設置する断熱材も考慮できるようになりました。
また、布基礎は壁の外側の設置する断熱材だけ考慮できましたが、壁の内側に設置する断熱材も考慮できるようになりました。
上記の新計算方法よりも古い旧計算法の「土間床等の外周部の熱損失及び基礎壁の熱損失を一体として評価する方法」は現在も使用できますが、これは令和8年(2026年)10月31日までの期限が設けられました。
これまで省エネ基準の土間床や基礎断熱の計算方法は度々変更になり混乱を生じてきました。
また、土間床等の計算方法以外にも不定期に省エネ基準の計算方法は変更になっています。
そのため、計算前に省エネ基準の計算方法が変更になっていないか確認することは重要です。
国土交通省の建築物省エネ法のページに省エネ基準に関する「資料ライブラリー」があります。
ここの資料は常に最新に更新されているわけではないので、情報が古い場合があり注意が必要です。