物書庵初心週記帖(4号)「家族の一員」

我が家の話になって恐縮ですが、約10年の時間を共に過ごしてきた愛鳥のセキセイインコ(ピッピちゃん)が1月の中頃に静かに息を引き取りました。

朝起きていつも通り就寝用のケースカバーを開けたところ床で固まっており、ゆすっても呼びかけても動かなくなってしまっていました。

仙台に転勤して仕事をしていた2010年、ペットエコ中山店で他のインコと檻の中に入っているところで出会った時、色がアルビノで珍しいなーと思って注目してみたところ、他のインコの事はまったく気にせずマイペース。連れ合いと「この子にしよう!」と即決。
初めて家に来たときはピクリとも動かず心配したけど徐々に慣れてきてホッとした事を思い出します。

我が家に慣れた後も相変わらずのマイペースっぷりで、私や連れ合いの事を認識してるのかな?なんて思っていましたが…初めて家を空けて旅行に出かけて帰ってきたら、毛はボサボサでうつろな表情。顔が合った瞬間にピロロ♪と鳴いてご飯を食べだして「あ、寂しかったんだな。同じ仲間だと認識してくれているんだな」と妙に嬉しかったのが懐かしく感じます。


新しいおやつを入れれば警戒し、徐々に近寄り、突く。何度も突いて大丈夫そうなら恐る恐るかじってみる。
粟穂やひえを入れれば真っ先に飛びつく。
梯子、足場、おもちゃ、木製のモノはところかまわず突いて壊す。
鳥にも感情があるんだという当たり前の事を教えてもらいました。

ごはんを入れれば手をつつき、決して手に乗る事はなく、一緒に出掛ける事もできなかったけど、私が仙台に転勤した際に志半ばで仕事を辞めてでも付いてきてくれた連れ合いの心の支えになってくれたピッピちゃん。仙台→守谷とこの10年もの間、一緒に過ごしてきた大切な我が家の一員でした。

時間は有限、時間は命。
限りある時間をいかに大切に過ごせるかが、人生を有意義にして、自分の命を大切にする事になる。
そんな事を最後に教えてもらった気がしています。

床でクタンと徐々に眠っていったようにうつぶせになっていて、安らかに眠っているように見えた最期でした。

ピッピちゃん、我が家に来て一緒に過ごしてくれてありがとう。

今でもどこかで飛びながら見守ってくれていると思っています。安らかに眠って下さい。

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