物書庵初心週記帖(32号)「宇都宮餃子食べ歩き」
先日発表された都道府県魅力度ランキングで7年連続最下位を守っていた茨城県からその座を奪った?栃木県。(県知事が抗議をしているようだが、この手の話題は意味合いや真偽を深く考えるものではなく、いかにネタとして楽しみ、活用するかだと思うのだが…)
日光や佐野には何度も足を運んだ事はあるのに、なぜか毎回通過してしまっていたのが県庁所在地であり餃子の街として知られる宇都宮。
最近、下道でも車で2時間ほどで行ける事に気が付き、それならば、と餃子の食べ歩きに行こうと連れ合いと盛り上がり、日曜、宇都宮まで足を伸ばしてきた。
何を隠そう、餃子には目がない物書庵。子供の頃は母の手作り餃子を妹と競い合いながら夢中になって食べていたが、今も「毎日3食食べ続けられるものは何?」と聞かれれば即答で餃子と答えられるほど、大の餃子好きを自負している。
前日の雨模様から一転、秋晴れで心地良い空気の中、渋滞もなく気分良く車を走らせ、11時過ぎには到着。人気の餃子店が軒を連ねている餃子街道へ。
電柱やマンホールなど至る所に餃子のモチーフがあり、細部にこだわりながら、街をあげて盛り上げようという心意気に感心しながら進んでいくと、お目当ての宇都宮みんみん本店はすでに長蛇の列。餃子の街宇都宮、恐るべし。
餃子の香ばしい香りを散々嗅いで、少しでも早く餃子を口にしないと気が済まず、ちょうど列が切れていた「餃子のキャロル」へと入店。
焼餃子、水餃子を1皿ずつ注文しながら楽しみに待っていると、程なくして店の前には列が。タイミングがバッチリだね、と連れ合いとほくそ笑んでいるのも束の間、水餃子、焼餃子の順でがテーブルに運ばれてきた。
スープ仕立て水餃子と名乗るだけあって、しょうがの風味が効いた優しい味のスープはそれ単体でも美味。かいわれと2種類のネギ(ここにこだわりを感じた)が良い脇役となり餃子を引き立てている。
焼餃子は、モチモチの皮が特徴で連れ合い曰くお饅頭タイプの餃子。表面はカリッと香ばしく、皮はモチモチ。キノコ?の風味やシャキッとしたネギ?が入っているような餡も個性的だが美味い。「これから食べ歩きするのになんでライス注文するの?」と連れ合いには不思議がられたが、相性抜群で大正解。ただ、この後は控えようとも学んだ…。
2軒目はアイスクリームのサクレやレモン牛乳でおなじみのフタバ食品が運営している「豚嘻嘻(とんきっき)本店」へ。
シソ餃子に惹かれたのだが「初めてのお店ではまずは定番を味わないと!」と連れ合いにたしなめられ、肉餃子と野菜餃子を1皿ずつ注文。どちらもにんにくの効いた餡が肉、野菜の魅力を引き出している。焼き上がりのごま油の香りも手伝ってペロリと完食。
3軒目は「餃子正嗣宮島町本店」へ。
持ち帰りのみという事で2人前を注文。テイクアウトにも関わらず薄皮の食感は失われず、こちらもにんにくの効いた餡が特徴。欲を言うならば店内で焼き立てを食べてみたかった。
4軒目にして宇都宮での餃子食べ歩きの締めくくりは車で少し移動して「宇都宮みんみん江曽島店」へ。
本店での食事は行列が途絶えず叶わなかったが、いやはや。シンプルに美味い。餡、皮、焼き加減、全てのバランスが完璧。口に入れたのも束の間「パリ、サクッ、ジュワー」と至福の瞬間が味わえる。名店に偽りなし。食べ歩きの締めくくりにはピッタリで宇都宮の餃子食べ歩きは大満足で終了。
唯一、ドライバーだったのでビールがお預けだったのが心残りだったが、帰宅後、余韻に浸りながらの晩酌も良いものであった。