『Holy cow/わたしたちは一度しかない』self-introduction/represent|佐藤駿
『Holy cow/わたしたちは一度しかない』のクリエイションでは、参加メンバーそれぞれが縁のある(あるいはない)土地についてのテキストを書くことからシーンを立ち上げている時間もあります。ある土地について語るということはどういうことなのか。
出演者自身の執筆による自己紹介と、それぞれの土地に関するテキストの抜粋をお届けすることから、本作を立ち上げる"わたしたち"について紹介します。
佐藤駿
self-introduction
こんにちは、佐藤駿です。さとしゅん、と呼ばれます。
高校の時に同じサッカー部に同姓同名がいて、サッカー部の中でだけは3年間、はやお、でした。それ以外は、さとしゅん、でやってきました。
出身は愛知県の春日井市です。名古屋に隣接したベッドタウンで、濃尾平野の端っこの方にあります。市内の西側はとにかく平らで、その平らな住宅街で、ぼんやりとした虚しさを感じながら過ごしていました。
近所の国道沿いに大きめのゲオがあって、映画やTVドラマや音楽やお笑いを暇があれば摂取しました。
そんななかで、漠然と映像分野について学びたいと思い、国公立の中では珍しくメディア芸術や映画が学べそうな学科という理由で、横浜の大学に進学し、上京しました。
大学の先生との出会いで大きかったのは、梅本洋一さんと平倉圭さんとの出会いです。大学3年生でゼミを選択する際に、この二人の先生を選択しました。
梅本さんには、映画は映像と音でできており、つまり見えるものと聞こえるものでできており、映画を見るとは何よりもそれをよく記憶することだ、ということを体感として教わりました。
平倉さんには、最終的には卒論指導をしてもらい、初めて自分の文章をこんなにも鮮烈に読んでくれる人がいることがとても大きな喜びでした。書くこと読むこと見ること考えること、その手つきに決定的な影響を受けました。
バストリオとの出会いは、2016年です。最初に見たバストリオは『SELF AND OTHERS』で、タイトルが気になって見に行きました。かつて教室だった会場を横長に使い、そこで不在が扱われていた感触を覚えています。
そのすぐあとWSに参加して、その年の秋に『私たちのことを知っているものはいない』に参加しました。京都と東京の2都市公演でした。
当時は、目の前のことで精一杯で、京都にいる、ということを十分に味わえずに上演に臨んでいた気がします。
今作『Holy cow/私たちは一度しかない』は、その続編でもあります。京都は常に自分にとって観光地です。そこに少しでも居場所を見つけられるよう、上演に臨めたらと思います。
represent
公演情報
KACパートナーシップ・プログラム2024
バストリオ『Holy cow/わたしたちは一度しかない』
◾️クレジット
演出|今野裕一郎
出演|黒木麻衣、坂藤加菜、佐藤駿、スカンク/SKANK、中條玲、橋本和加子、本藤美咲
音楽|高良真剣
◾️会場 京都芸術センター フリースペース
◾️タイムテーブル
11月2日(土)19:30~★倉田翠さん(akakilike)
11月3日(日)13:00~
11月3日(日)17:00~★出演者と今野裕一郎
11月4日(月・祝)13:00~★八角聡仁さん(批評家)
★=アフタートーク
◾️チケット
一般|予約 3,000円 当日券 3,500円
大学生以下|予約 2,500円 当日券 3,000円
14歳以下無料
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