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悟っている人

 臨済宗には約5000カ寺(一説には7000カ寺)がありますが、いわゆる悟りを開いた老師様が住職している寺は20数カ寺に過ぎないと、人間禅のブログで読みました。
 そんなに少ないものなんだなあ、という感じです。
 公案を見るには他心通がなければ出来ませんが、これがある老師となると、上記20数カ寺からさらに絞られます。他心通は悟ったからといって誰もが持っているものではないと思います。経験上。
 麟祥院の先代の住職も老師ですが、他心通はないようでした。
 老師は毎日5時~6時まで一日も休まず坐禅会を行っていたことを思い出します。
 そのわりに参加者は私だけだったり、朝の5時からというのは都心でもやっと山手線が動き始めるくらいの時間で、自転車か車でなければ湯島へは行けないのではないかと思います。
 臨済宗では、坐禅会の数は減っています。名門と呼ばれるうち、白山道場は完全に坐禅会をやめてしまいました。麟祥院も週3日に、全生庵も早朝は、以前のように正式な会としてはやっていないそうです。
 坐禅会をきっかけに育った人というのは、自分も坐禅会に思い入れがあると思うので、伝統を継承していくはずですが、世襲などが増えて、あまり熱心に布教しなくなってしまったのではないでしょうか。
 それにとって代わる形で、人間禅などの布教が活発ですが、私は在家禅なら釈迦牟尼会をおすすめしたいと思います。
 山本龍広老師とはこたつでお茶をしたことがありますが、飾らない、悟りとも言わない、なんとも優しい感じの老師でした。
 人間禅は、後に老師となる方と老師になる前にお茶をしましたが、厳しさ、禅に対するマニアックさを感じました。
 私が通っていた時には、参加費が確か一回100円だったと思うのですが、最近値上げして500円になったようです。釈迦牟尼会も同額なのでこれはどうこう言うことではありませんが。一回500円なら、二回行ったつもりで赤坂の豊川稲荷(曹洞宗)の坐禅会に私は行きたいです。豊川稲荷は一回1000円です。坐禅もお金がかかるようになってしまいましたね(かつての麟祥院の朝坐禅はタダ、全生庵も白山道場も朝はタダだった)。
 豊川稲荷はいい雰囲気ですが、また別の日に書いてみたいと思います。
 臨済宗の専門道場の数は37カ寺ですので、人間禅の数字はまゆつばですが、それくらい老師というのは希少なのは間違いないでしょう。
 失礼のないように、謙虚に教えを学びたいものです。

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