行動を制限せずに意図した方向へ導く!ナッジ理論について
こんにちは、事業計画研究所です。
本日は、ナッジ理論について記載しようと思います。
ビジネスやマーケティングはもちろん日常生活でのあらゆる場面で身に覚えのある理論になるかと思います。
先週金曜日に記載したプロスペクト理論にも通ずる部分がありますので、よければ併せてお読みください。
先週の記事はこちら!!
ナッジ理論とは
行動経済学の一つで、リチャード・セイラー教授とキャス・サンスティーン教授によって提唱された理論です。
2017年にセイラー氏がノーベル経済学賞を受賞したことによって、注目を浴びました。
ナッジとは「nudge」のことであり、下記のような意味です。
セイラー氏の定義では「選択を禁じることも、経済的なインセンティブを大きく変えることもなく、人々の行動を予測可能な形で変える選択アーキテクチャのあらゆる要素」であると言われています。
難しく定義されていますが、「人の行動を強制せずに、行動を変容させること」です。
簡単な話では、ゴミを捨てないでといわずとも、捨てないような心理状態・行動様式に導くようなイメージで良いと思います。
先週記事でも紹介しましたが、
意思決定を行う際は常に合理的な選択がなされるわけではなく、その置かれた状況における「感情」が選択に大きな影響を与えるということです。
ナッジ理論を取り入れるためのフレームワーク(EAST)
Easy(簡単・簡潔)
面倒な手順を取り除き、選択肢を少なくしたり選択方法を簡素化することです。
また、導入に係る費用も簡素である方が良いです。
つまり、仕組みは簡単で安価なものにしなければなりません。
Attractive(魅力的・印象的)
相手の注意を引く工夫をするということです。
プロスペクト理論でも説明した通り、人間は損失を回避する行動を取る生き物です。
損をする情報を与えて、無意識に回避するように行動を誘導します。
Social(社会的)
周囲の人の行動、つまるところの社会規範です。
大多数と異なる選択や状態をとることは、規律やマナー違反として後ろめたさを感じることが多いといわれています。
「みんながやっていること」であると指標として示せば、行動や解答を誘導することができます。
流行のファッションが生まれる理由はこの社会規範に無意識に従おうとするためであるとも言えますよね。
Timely(タイミング)
ニーズが集まっているタイミングで適切に開示していく必要があります。
厚生労働省も積極的に取り入れており、明日からつかえるナッジ理論として紹介しております。
よければ、下記PDFをご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000506624.pdf
本日はここまで!