販路拡大も重要ですが、既存顧客の価値も最大に高めよう!関係性マーケティングについて
80:20の法則ってみなさんご存じですか?パレートの法則とも言われますが、80%の売り上げは20%の顧客で構成されているというものです。
近年は、特に社会や顧客との関係性を重視する考え方がIT技術の躍進などにより再重要視されています。
本日は、そんな関係性マーケティング(リレーションシップマーケティング)について記載していこうと思います。
関係性マーケティングとは?
関係性マーケティングとは長期にわたり、
顧客と良好な関係・取引を継続して行い、既存顧客からの利益を最大化することを目的とした手法の一つです。
いわゆる、企業への信頼・愛着(顧客ロイヤリティ)を高める手法というわけです。
上記で記載したパレートの法則での、20%の顧客を育てて大切にしようということですね。
そのために、顧客ニーズの分析・メンテナンスやアフターサービスなどの充実を図るといったことになります。
近年は、IT技術革新などに伴う製品の高度化や製品自体のライフサイクルが短縮している事も要因の一つであると考えられています。
新しいモノがたくさん販売されるということは、販売した商品が廃れていくのもその分早くなるということです。
長く安心して使用してもらうためには、製品・サービス単品では顧客ロイヤリティの向上は見込めず他者競合へ逃げてしまう恐れがあります。
また、顧客ロイヤリティとその顧客からの収益性は密接に関係しており、
一般的にはロイヤリティが高いほど、顧客収益性も高くなります。
どうすれば顧客ロイヤリティを高める事が出来るのか
※顧客ロイヤリティとは
顧客が特定の企業や商品・サービスに対して感じる「信頼」や「愛着」のことです。「忠誠心」を意味する英語Loyaltyに由来しています。
【1.顧客の声を正確に把握する】
言うのは簡単ですが、正確に把握することは容易ではありません。顧客のロイヤリティを主観などではなく、客観的な指標的数値として計測できなければなりません。
この数値化にNPS(ネットプロモータースコア)が利用されることが多いです。
具体的に書くと長くなってしまうので、次の記事で詳しく書こうと思います。
また、顧客は製品・サービスにどんなときも「期待」を持ちます。
これらを満たすだけの製品ではロイヤリティ向上には不十分で、
「期待を超えた場合」にロイヤリティが向上すると考えられています。
「ほしいサービス」があるのは当たり前で、
その先の自分でも気づかなかった「ほしい」を超えた時に感動しますよね。
【2.収益指標とロイヤリティの構造を分析する】
上記でも収益性と顧客ロイヤリティは密接に関係してると伝えました。
簡単ですが、図にしてみました。
※○の大きさは優先順位
【1.収益性は高いのにロイヤリティやNPS指標が低い】
他者競合へ逃げていきやすいので、企業側からの能動的なサポートや製品サービスの提供が必要。
【2.収益性も高くロイヤリティも高い:理想顧客】
長期購買特典や限定サービスなどの意図的な差別化を行うことも。
アンバサダーとして、顧客周辺の新規顧客獲得を目指す取り組み等
【3.ロイヤリティは高いのに、収益性は低い】
値引き・割引などで購買へと繋げていくような施策が必要。
この層を分析することで、製品全体のボトルネックや適性金額の考察なども可能になる。
また、ロイヤリティ向上が自社企業のどの部分の収益構造に依存しているかがわかることも大きなメリットといえます。
まとめ
関係性マーケティングの重要性が再認識され、クチコミマーケティングなどのITや顧客ロイヤリティ依存のマーケティングも増えつつあるかと思います。
顧客ロイヤリティの向上は上記以外にも様々な手法がありますので、気になった方は調べてみてください。
マーケティング手法に正解はないので、自社形態に合わせてどのようなプロモーションが合うのか、どんな顧客層を囲っていきたのかなど芯の部分を見直すいい機会にもなるかもしれませんね。
次回、10/15(金)にNPSについて記載しようと思います。