【FACTFULNESS】/ハンス・ロスリング他
FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
新規性 :★★★★☆
有益性 :★★★★☆
おすすめ度:★★★★☆
■この本で解決できること
データを基に正しく世界を見るための方法がわかります。
著者は公衆衛生の専門家で、世界は徐々に良くなっているにも関わらず所得レベルの高い人々は総じて世界に関する情報が更新されていないことを大きな問題と捉え、その問題には10の本能が起因していると分析しました。
数多くの講演会を実施しましたが、人々の脳内の更新速度の遅さと、講演会だけでは変えられる人数と、永続性に限界があると感じたためこの本を息子とその妻と共に著しました。
■この本で伝えたいこと
①分断本能
世界は分断されているという思い込みです。
例えば、先進国と発展途上国。分けることによって理解が促進されることもあるため分けることが悪いと言っているわけではありません。
ただ、この先進国と発展途上国という分け方は現代ではほとんど区別ができなくなっている現状を知らない人が多いだけです。
すでに女性ひとりあたりの子供の数や、5歳までに生存する子供の割合などで定義した途上国と言える領域にいる国はほとんどなくなっているのです。
そこで、所得レベルに基づいた世界の見方を提言しています。レベル1~レベル4まで、それぞれ10憶人、30憶人、20憶人、10憶人といった分布です。
この分断本能を抑えるには、「平均の比較」「極端な数字の比較」「上からの景色」がポイントです。
平均の比較
平均の一歩先にある「分布」に注目し、実は重なりが大きい事実に気づきより正確な全体像をつかむことが大切です。
極端な数字の比較
メディアは極端な例を挙げることがほとんどです。しかし両極端にいるのはわずかで、ほとんどはその中間にいるという事実に気づくことが大切です。
上からの景色
高層ビルの上から見下ろすと、低い建物の高さの違いが分かりにくいのと同様に、レベル4の人にとはレベル1~3の区別がつきにくい。しかしその間にある差は非常に大きいという事実に気づくことが大切です。
②ネガティブ本能
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