キャッシュレス決済で小売店の売上は伸びる?メリット・デメリットを解説
キャッシュレス決済は「現金に触らなくて良い」という理由から、コロナ禍で需要を伸ばした決済方法です。本記事では、キャッシュレス決済をめぐる、メリット・デメリットを解説しながら、小売店の売上が決済方法で上がるのか?という疑問を解説しています。
キャッシュレス決済導入を検討している方は、一緒に学んでいきましょう。
キャッシュレス決済の種類
キャッシュレス決済には、次の3種類があります。
(参照:「キャッシュレス決済 実態調査アンケート」 経済産業省 2022年)
キャッシュレス決済のメリット
経済産業省の調査によると、日本のキャッシュレス決済の支払い比率は、2021年現在32.5%を占めています。経済産業省が2025年6月までに、キャッシュレス決済比率を40%に増やすことを目標としているように、キャッシュレス決済には、現金にはない、さまざまなメリットがあります。
具体的には、次の3点です。
売上計算が簡単
レジの接客対応がスムーズ
現金管理の手間が省ける
キャッシュレス決済では、レジで現金をやり取りする時間がないのがメリットです。お客様を待たせることがないので、業務の効率化が図れます。
また、現金管理の負担が減るので、負担の大きい「レジ締め」や「銀行への入金」「お釣りの準備」に時間を取られないのも大きなメリットです。レジに現金がないことで、盗難・強盗のリスクも減り、防犯にも役立ちます。
キャッシュレス決済のデメリット
キャッシュレス決済には、小売店の手間を減らすメリットがある一方で、デメリットもあります。それが次の3点です。
初期費用・手数料がかかる
入金サイクルが遅い
研修作業が必要
キャッシュレス決済の手数料率は、クレジットカード・交通系/非交通系電子マネーでは、3%台前半となっています。一方、○○ペイのようなコード決済では、企業負担によるキャンペーンで、手数料率が0%台の割合が高いという結果となりました。
(参照:「キャッシュレス決済 実態調査アンケート」 経済産業省 2022年)
キャッシュレス決済では、手数料の負担のほか、端末の導入による初期費用がかかります。また、スタッフへの端末操作方法の教育も必要です。この小売店側の負担をどう乗り越えるかが、キャッシュレス決済導入への課題といえます。
キャッシュレス決済によって売上は増加する?
キャッシュレス決済の導入によって、売上増加が見込めます。
理由は次の3点です。
決済方法による客の取りこぼしを防げる
インバウンド需要に応えられる
マーケティングに使える
アフターコロナの現代では「現金を持たない」顧客層が増えました。
キャッシュレス決済では、現金に触らなくて良いというだけでなく、どの店舗で何を買ったのか、データを追跡できます。
たとえば家計簿アプリ「マネーフォワード」では、キャッシュレス決済の方がデータを集積しやすく、家計簿作成の手間が減らせるでしょう。一方、小売店側でも、専用ソフトの導入で、顧客の属性を調査し、結果をもとに仕入れを買えるなど、集積データをマーケティングに利用できます。
また、インバウンド対策でも、キャッシュレス決済は重要です。
世界各国のキャッシュレス比率は、韓国:93.6%、中国:83.0%、アメリカ:55.8%となっています。(参考:「キャッシュレス将来像の検討会(概要版)」/経済産業省)
クレジットカードを始めとしたキャッシュレス決済では、両替の手間や手数料がいりません。欲しいと思ったときに商品をすぐ買えるスピード感が、インバウンドでの売上向上につながるでしょう。
まとめ
キャッシュレス決済は、現金を集計する手間をなくし、マーケティングにも活用できる優秀なツールです。
BtoCにおけるキャッシュレス決済未導入の理由には、「客からの要望がない」
「導入のメリットが不明/実感できない」が挙げられています。
しかし、顧客のニーズを作り、売上を上げれば、導入のメリットは実感できるでしょう。決済方法が複数あれば、顧客にとっては便利ですし、「今買っちゃおう」と後押しできます。利便性の向上と、売上向上のためにも、キャッシュレス決済の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
ビジネスデザイン研究所は、企業の成長と継続のためのヒントとなる情報を発信しています。
👇本記事と同じカテゴリ「ビジネスデザイン」の他の記事はこちら♪