クラウドPBXで事業用の固定電話番号を持とう
個人事業を立ち上げる場合、電話番号は必ず必要になります。携帯電話を持っていれば大抵の手続きは問題ありませんが、事業用の固定電話番号があるとさらに良いです。事業用の固定電話には以下のようなメリットがあります。
・プライベートと事業を分離できる
・固定電話が必要な各種サービスが利用可能になる
・体外的な信用度がアップする
しかし、あまり電話を使わない業種では毎月の固定電話番号の維持費が無駄だと感じるかもしれません。そこでおすすめなのがクラウドPBXのひとつ、「My 050」です。クラウドPBXとはインターネットを通じて電話をかけたり受けたりすることができる仕組みのことで、一般的に固定費や通話料が安い傾向がありますが、「My 050」は固定費が特に安く、なんと月額0円です。
もちろん通話料はかかりますが、電話を受けるだけなら費用はかかりません。
My050のユーザー登録
My050の新規ユーザー登録はスマートフォンにMy050アプリをインストールして行います。ただし、iOS版のMy050アプリには新規登録する箇所がないので、初めて見た方は戸惑うと思います。
よく探すとMy050のページに答えが書いてありました。これは分かりにくいですね。
利用方法に書いてあるとおり、「new」とだけ入力してSign inをタップします。
すると画面がこのように変わりました。
あとは「かんたん設定 / 新規登録」をタップして、画面の指示に従っていけばユーザー登録することができます。ちなみにAndroid版には最初から「かんたん設定 / 新規登録」リンクが表示されています。
My050をIP電話用のビジネスフォンから利用する
My050はスマートフォンのアプリからの利用を推奨していますが、上述の通りこのアプリはあまり使い勝手がよくありません。また、普通の固定電話のように、オフィスに電話機を置いて誰でも電話対応できるようにしたい場合にも不向きです。そこで役に立つのがIP電話対応のビジネスフォンです。
IP電話用の電話機にもいろいろな種類がありますが、GrandstreamのGXPシリーズは比較的価格も安く、My050での稼働実績もあるのでおすすめです。
My050のようなIP電話サービスはSIPという仕組みによって認証や通話を実現しています。IP電話機でMy050を使うためには、まずMy050のユーザーページでSIPのアカウントの情報を確認します。
ユーザーIDとパスワード、ドメイン/ホストの値を控えたらIP電話機の設定を行います。なお、ユーザーIDとパスワードは絶対に他人に教えてはいけません。
GXPシリーズはブラウザから設定できます。説明書に従って管理画面にアクセスしてください。My050の設定で重要なポイントは2つあります。ひとつ目のポイントはアカウントの一般設定です。
アカウント名には好きな名前を入力してください。
SIPサーバーとアウトバウンドプロキシには「softphone.spc.brastel.ne.jp」と入力してください。
SIPユーザIDと認証IDにはSIPアカウントのユーザーIDを入力してください。
認証パスワードにはSIPアカウントのパスワードを入力してください。My050にはマイページのログインに使う4桁のPINもありますが、そちらではないので注意してください。
次のポイントはCustom SIP Headersです。デフォルト設定のままでは電話をかけようとしても「513Message Too Large」というエラーが出て電話をかけることができません。
上図の4箇所をすべて「No」に変更してください。これで電話をかけることができるようになります。
IP電話機の設定が完了したらスマートフォンのMy050アプリはログアウトしてアプリを削除してしまいましょう。正しく設定できたかどうか確認するには次のようにします。
・携帯電話などから050番号に電話をかけてIP電話機が鳴ることを確認する
・IP電話機の受話器をとって通話できることを確認する
・IP電話機から携帯電話などに電話をかけて通話できることを確認する
正常に通話できない場合は設定を見直してください。
転送機能を設定する
My050には転送機能もあります。外出時などは携帯電話に転送するようにしておくと便利です。転送機能はMy050のSIPアカウントのページの下の方で設定することができます。
0秒に設定するとビジネスフォンが鳴らなくなってしまうので注意しましょう。また、業務時間外は転送設定をOFFにすればプライベートな時間も守られます。
まとめ
My050を使って毎月の維持費を抑えて固定電話番号を維持する方法とIP電話機の設定方法をご紹介しました。
My050は個人向けのサービスなので、比較的機能が限られています。事業規模が大きかったり、架電業務の頻度が高い場合には、法人向けの「Basix」というサービスを利用した方が良いでしょう。