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活動方針

【ブッシュミーツの方向性について】(随時加筆)

2019/9/16 

2020/3/4加筆修正

ブッシュミーツの根幹にあるテーマは「エグみがザイルしてる感じ」つまりトライブ性(triability)です。トライブとは元々支族、連中、手合い、類、と言った意味で、ヒップホップ文化で多用された事を契機に今では「環境的独自性やある種の政治的あるいは文化的趣向を価値観の主軸とした集団」を包括した言葉として広く使用されており、現在の日本で一般的に用いられている意味は、「肌を小麦色にしてレモンチューハイを沢山飲みながらチューチュートレインを踊って女優を抱くこと」です。

トライブという言葉には、集団であることの自己肯定感と、内政的制裁や暴力が起きやすいというネガティブな印象が同時に存在します。「業界」「」「体育会系」「カウンターカルチャー」「暴走族」「国家」「夏の鎌倉で肌を小麦色に変色させる事に価値を見出してイキってるグラサン連中」など、社会の中には大小様々なトライブが存在し(通常はひとりの人間はいくつかのトライブに属しています。)、各々属す人に自尊心をもたらしています。

ブッシュミーツはトライブ性を表現するトライブです。これはトライブのあり方として倒錯しています。先の説明にもあったように、トライブとはある精神的目的を持つ人間によって形成されるものですが、ブッシュミーツつまりそれは理念や真理が何も無い状態を義務づけられた、虚無で駆動しているトライブなのです。ブッシュミーツの制作はライングループ上での気まぐれな打ち合わせと個々の自主制作によって行われており、結果的に明確な方向性を明示できないバラバラな印象を受けます。しかしそれはポストトゥルースやオルタナティブファクトと言われて久しい現代の状況下において、真実に対する信は失われ多数の事実によって世界が複数化していく中、「なんとなく一緒にいるという事実だけがある感じ」という全く理念に基づいていない他者との社交を模索しているのです。
ブッシュミーツは主な活動の場であるSNSを「ソーシャルメディア・ネットワーク・ソリテュード(孤独)」と読み替え、その開かれた孤独の中でトライブ性を意識的に表現することによって、現代における孤独とは、他者性とは何か、という考察を行なっています。



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