【近未来】 #逆噴射小説大賞2020ボツ作品
「なんやあれ!裸のおっさんおるやないけ!おっさん、何しとんねん!」
「………。」
「おい、答えろや、公共の平和のために聞いとるんや!ここは駐車場やで!スパとちゃうねんで!おい、聞いとんのか!」
「ここは どこや。」
「ここはどこやって駐車場や。おっさんどっから来たんや。」
「近未来。」
「は?」
「言うたやろ。近未来や。内緒やねん。あんま言わすな。」
「おっさん、近未来からわざわざ裸で来たん?」
「ちゃうねん、近未来では服着とったんや。でもこっちくる間に脱げてもた。」
「誰が信じるんなそんな話!どうせ酔っ払ったかなんかやろ?」
「おまえな、信じへんのやったら初めから聞くな。」
「じゃあ近未来っていつやねん。西暦は。言うてみいや。」
「近未来言うたら近未来や。」
「だから西暦で幾つやねん。」
「西暦で言うたらちょっと先や。ちょっと先の未来や。」
「誰が信じんねんそんな話。警察呼ぼか。なあ、おっちゃん不審やわ。」
「待て、それは待て!これを見てくれ。」
「うわ、おっさん!なんや急にナイフ!やる気か、おう、やったるど!」
「待て、見ろって、ほら、腕の皮膚見ててみい。」
「よせって、うわ、うわ!えっ、すんごい機械やないか!すごっ、こんなん映画の中の話でしかみたことない。」
「そや、こんな機械見たことないやろ。言うたやないか、近未来から来たって。なあ、坊主、おっちゃんな、実はある少年を探してここまで来たんや。この子知らんか?」
「待てって、それ、俺やん。3年前、それ3年前の俺!」
「そんなアホな!3年前って、来る時代間違えたんか、そんなアホな、いや、間違うてへん、確認したらこの時代で合っとる!」
「うわ、なんやあれ、すごいスピードで警官みたいなんが来るで!」
「しもたぁ、もう来たか!ごついバイクは?あった!おい、坊主!後ろ乗れ!」
「おっちゃん、鍵は?」
「そんなん知ったことあるかい!同じ機械同士じゃ、しっかり掴まっとけよ!」
続く
製作会社から怒られる可能性もあるのでボツですにゃ🐈