【雪の降る街】 旅する日本語 心細し
雪の降る街へチケットを手配してもらった
空港を出て市街への鉄道の中から、ハラハラと落ちる雨を見ていた
昼にかけても気温は上がらず、空はいっそう曇ってきて、本格的な雪が来ることを知る
ふわり軽い雪が舞い始め、世界中に羽の生えた様心細し、手を広げ、少しでもたくさんの雪が私の手に積もるように
頭の中に音楽が流れる
Radioheadの曲、タイトルは忘れたけれど、もうそれもどうでもいいや
精一杯やるんだって語りかけてくる
ねぇ、これがわたしの精一杯 それでもなにも変わらないの
雪の降る間はここにいさせて
手洗いで綺麗になるからって、私の洗ったあなたの大事なコート、くちゃくちゃのてろてろにしちゃってごめんね、少し大きいけれど、しばらく私のコートで我慢してください
雪の終わる頃、私は春の妖精となってあなたのもとへ帰ります
PS
わがままかもしれませんが、私のコートを着たら、時々でいいので私を思い出してください
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本日も【スナック・クリオネ】にお越しいただいき、ありがとうございます。
席料、乾き物、氷、水道水、全て有料でございます(うふふッ)
またのご来店、お待ちしております。