自衛隊に入ろうとした話
就職活動が難航し、6月に入ってもNNT(無い内定)の僕。
そのときたまたまポストに入れられていた自衛隊の求人広告。
「もう内定決まらなかったら自衛隊入るか〜」
とかいう浅はかな考えでその広告にあった資料請求の欄に名前やら住所やら記入し、ポストに投函しました。
祖父が自衛隊だったこともあり母は賛成、一方で父は反対していました。
僕自身は、営業職やりたくなかったし、体鍛えながら金もらえるならそっちのがいいやと、これまた浅はかな気持ちでした。
数日後、電話かかってきました。出ると地本からでした。(地本というのは自衛隊地方協力本部のことで、全国各地にある自衛隊の事務所)
地本の方と現在の就活の状況、採用試験の説明などを電話で話すと、
今から家まで行って直接資料渡しに行ってもいいですか、と。
郵送でいいのに〜わざわざ来てくださるの?
そうして、地本の方と玄関で対面しました。
感じの良いおじさんでした。自衛隊の勧誘をされているのも納得。
一度、地本に遊びに来なよ、と言われとんとん拍子で後日地本を訪れました。
地本の所長とも話しました。この方は先のおじさんよりもずっと若かったです。
そこでまた色々と自衛隊のことを教えてもらい、その場で採用試験の出願をしました。
出願したのは
自衛官候補生(任期制のやつ)
一般曹候補生(高卒からいけるやつ)
幹部候補生(大卒からいけるやつ)
の3つでした。
ちなみに幹部候補生が1番給料良くて、階級もかなり上から(3尉からだったかな)始まるんだよね。
幹部だから。
幹部候補生は3週間後くらいに一次試験があるとのことでした。
お土産(自衛隊のえんぴつ、付箋などの文房具)
をもらいその日は帰宅しました。
その1週間後に企業から初内定をもらったので、僕は就活を終えました。
自衛隊に入る必要はなくなりました。
とはいえ地本の人に良くしてもらったので、面倒ではありますが、そこは筋を通して辞退することはせず、記念受験として受けることにしました。
朝から電車乗って、県の中でも大きな地本、その試験会場へ行き、8時間に及ぶ試験を受けました。
…
……
なんやかんやで受かりました。
次は二次試験です。
二次試験の内容は小論文と面接、身体検査(体力テストの類ではなく、視力聴力や健康状態を見るもの)でした。
試験日の1週間前に、世話になっている地本の人に連れられるがまま、先の試験会場だった地本へ行き、そこの偉い人に面接の練習をしてもらいました。
そこでの練習がまぁそこそこの圧迫面接でしたね。
僕が大した熱意も無く試験を受けにきていることを見透かされているようで、尽くダメ出しを喰らいましたね。
正直不愉快でした。
かつて「就活イラついたこと3選」という記事にした面接の次に不愉快でした。
まぁ面接官をしてくれた偉い人は何も悪いことはしていないんですけどね(むしろ何の準備もせずにノコノコ現れ、グダグダな面接を展開した僕が悪いでしょう)
ただ、4回生の6月でまだ手もつけてなかった卒業論文のことをしつこく聞いてきたのは、センスないですね(せめてもの批判)
構想の段階って分かった時点で卒論の話題は早々に切り上げてほしかったですね。
この面接練習を経て一気にやる気がなくなりました。元々あったのか微妙ですが。
まぁ、こんな面接の練習ごときでやる気を削がれるやつは自衛隊には必要ないことでしょうね。
二次面接前にそれとなく受験者をふるいにかけるための圧迫面接なのかもしれません。
最後に、幹部候補生の試験で入隊した人との質問タイム。
質問も特になかったので、2、3個しょうもない質問してズラかろうとしたのに中々帰してくれませんでした。
…
……
1週間後、二次試験受けに行きました。
1ヶ月半ぶりにスーツ着ました。
8月にスーツとか暑すぎだろ!とか思いながら会場へ向かいました。
小論文は薄い内容で埋めました。対策してないので致し方ない。
次、面接。
めちゃくちゃ緊張しました。僕緊張しやすいタイプだから。
部屋入ると面接官3人。みんな優しそうなおじさん。
面接も優しかった。時間にして15分くらいか。
面接官が穏やかな方が、受験者も良いパフォーマンスができるんじゃあないかな。
その後、身体測定。
言われてた通り、検査だけ。特に運動の記録計測とかは無い。
平衡感覚とか関節の可動域を見られたくらいかな。
メガネしたのに視力検査のランドルト環(欠けた円のこと)、全く見えなかった。
目が大学入学当時より更に悪くなっていたのだな。度が合ってなかったぜ。
そうこうしてる間に試験終了。結果待つのみ。
発表は9月下旬。
…
……
結果、不合格!
どうやら補欠合格らしかった。
辞退者が出るたびに繰り上げ合格されるやつ。
二次まで受けにきて辞退するやつなんざいねぇわな。
まぁちょっとは期待したけどね。
地本の人には、幹部候補生の試験は落ちたけど、一般曹候補生と自衛官候補生は頑張ろうとか言われたけど、
大学卒業してまで、高卒から入れる一般曹候補生とか行く意味なくね?
大学行った意味なくね?甲斐なくね?
と思ったので両方辞退しました。
あくまでこれは僕の意見です(親から学費払ってもらって大学行ってる身としての意見)
そうして僕の自衛隊の試験は終わりました。
…
……
結果発表までの間、地本の方には大変お世話になりましたし、たくさんの経験ができました。
それは本当に良かったと思っています。
色んなイベントに誘ってもらえました。
しかも地本の方の車とかバスで連れて行ってもらえる。交通費ゼロ!
僕が参加したのは
・自衛隊の音楽隊のコンサート
・ヘリ試乗会
・戦車の動いてるとこ見たり大砲打ってるとこ見たりするイベント
どれも無料です。
至れり尽くせりでした。上げ膳据え膳でした。
ヘリコプターに無料で乗れるって中々無い経験だと思いますよ。
現自衛隊員の方とお話ができたり、同じく自衛隊に興味があって地本に出入りしている学生と友達になれたりしました。
僕の大学4回生の夏は自衛隊と共にあったのです。
…
……
自衛隊は毎年たくさんのイベントを開催して、その素晴らしさを人々に知らしめています。
興味がある方はぜひ、お住まいの地域の地本へGO!
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