赤ダンダーンを遊ぼう!
『赤ダンダーン』とは
『《ダンダーン》は青のクリーチャーでは?』と思われる方、その通りです。では赤いダンダーンとは何でしょう? 赤ダンダーンは、海外サイト reddit で『青以外の4色のクリーチャー』を軸にそれぞれをダンダーンと同じ遊び方をするデッキが公開されたうちの1つです。
今回、その『赤い』ダンダーンについて、採用カードを参考に指定クリーチャーでリストを作成し、調整したものを紹介します。カードが入手可能な方はぜひ遊んでみてください。
バリアントルールについて
先手後手による有利さや《ダンダーン》の代替クリーチャーの特性、デッキ構成によるゲーム展開などを理由として、元祖ダンダーンからルールを追加したり削除したりする場合があります。
赤ダンダーンのゲームルール変更点として、『クリーチャーをフェイズアウト状態で戦場に出しても良い』という追加ルールでゲームを行います。
また、構築ルールの変更点として、ライブラリー修復手段としてアーティファクトが1種類採用されています。土地スロットは36枚になっており、様々な特殊土地が採用されています。
さっそくデッキリストをどうぞ
クリーチャー: 10
10 岩山トカゲ
インスタント: 26
8 溶岩操作
4 混沌の魔除け
2 電謀
2 両手撃ち
2 灼熱の風
2 地鳴りの揺るぎ
2 眩光破
2 基盤の揺るぎ
2 気絶
ソーサリー:6
2 猛火の斉射
2 洗い流す砂
2 安堵の再会
アーティファクト:2
2 頭蓋書庫
土地: 36
18 山
2 忘れられた洞窟
2 自律焼炉
2 炎族の村
2 闘争の記念像
2 地盤の際
2 浸食する荒原
2 Balduvian Trading Post
2 砂漠
2 オアシス
カードの投入数と理由とか
それでは、さっそくですが各カードを見てみましょう。
10枚 岩山トカゲ
指定クリーチャーは Reddit でも使用されていた《岩山トカゲ》です。3マナ4/4で「自身がダメージを受けると、その発生源にコントローラーが移る」という致命的な欠点を持っています。
今回はこのクリーチャーを使ってコントロールを奪われることなく相手を5回叩けば勝ちになります。そして、以下、それを邪魔するカード群と説明が続きます。
このクリーチャーについてプレイテストを続けた結果、「最初の1体目を出すプレイヤーが損をするため、誰も《トカゲ》をプレイしない」現象が発生しました。そこで赤ダンダーン特有の追加ルール「フェイズアウトした状態で戦場に出しても良い(出して即奪われて殴られない)」を付けることで幾分かバランスを取るようにしています。
8枚 溶岩操作
赤の8枚枠は不特定カウンターです。インスタント・ソーサリー限定の打ち消し呪文で、相手が4ライフ支払うと効果を生じなくなります。前述の黒ダンダーンでは5ライフ支払いのカードが入っていました。
黒ダンダーン同様、相手が通したいカードに連続して当てることで大ダメージをねらうことができます。特に残りライフが少なくなると相手もライフ支払を躊躇するようになるので呪文の信頼度は向上していきます。
4枚 混沌の魔除け
デッキ特有の4枚枠は《混沌の魔除け》です。このデッキでは3番目の能力は使わず「速攻を得る」「1ダメージを与える」の2種類を使います。
《岩山トカゲ》にダメージを当て、コントロールを奪った後に速攻を付けて攻撃、という展開が可能なカードです。デッキ内にダメージ呪文は数あれど、奇襲をかけられる速攻付与カードはこれ1種類なので貴重です。
2枚 電謀
このデッキにおいて《電謀》ほど柔軟性と強い効果を持つカードはありません。このカードはインスタントで相手ターンでも届きます。そして、1マナで唱えればピン除去に、超過の2マナで唱えれば全ての《溶岩トカゲ》を自分のコントロールにすることができます。
ただし、この強力な呪文は自分のものとは限りません。自分の手元にないのなら、相手が持っている可能性を考えてゲーム進行をしなければならないでしょう。
2枚 両手撃ち
《電謀》が2マナ全体なのに対し、《両手打ち》は1マナで最大2体の《トカゲ》を奪うことができます。1マナインスタントで複数体の《トカゲ》を奪えるカードはこれ1枚しかないため、このカードを想定しながらのゲーム進行は困難です。
2枚 灼熱の風
条件付き1マナインスタントの《トカゲ》強奪カードです。条件は攻撃クリーチャー・指定ステップで『攻撃しているクリーチャー』を対象とすることです。ポータル1のカードなので『ソーサリー』表記ですが、タイミングは『インスタント』であることをご注意ください。
相手がフルパンせざるを得ない状況を作って、その上でこれを握ることができるなら勝利は目前でしょう。
2枚 地鳴りの揺るぎ
2コストと重いですが相手の《トカゲ》を全部奪えるカードです。このデッキの多くの攻撃呪文は複数体の《トカゲ》を移動させられるように投入されています。
最終的に手札を切らさないほうが勝ちなので、できる限り戦闘では相打ちをねらったり、ピン除去は耐えたりするほうが良いでしょう。
2枚 眩光破
除去も3マナになると1ドローがついてくるようになります。通常のマジックではこのようなダメージ呪文がデッキに入ることはないですが、このデッキに限っていえばリソースを失わずに相手のリソースを奪うカードになるためアドバンテージを大きく取ることができます。
2枚 基盤の揺るぎ
《眩光破》が霞んでしまいました。3マナインスタントキャントリップ付きで盤面のクリーチャー全部かき集められるカードです。虎の子の1枚になるためご使用は慎重に。
2枚 気絶
赤の「クリーチャーをかわす系」カードは色の特徴である「ブロックさせない(できない)」呪文を採用しています。ダメージ呪文とは異なり呪文を解決してもコントロールは得られませんが、2マナでキャントリップがついているので最悪でもサイクリングするように使って手札を回すことができるでしょう。
2枚 猛火の斉射
ここからソーサリー部門です。タイミングが異なってもやることは変わりません。《猛火の斉射》は相手のクリーチャーだけに1点のダメージを与えてコントロールを奪います。
このカードのようにダメージを与える相手を選択するカードは、1点ダメージの累積4回で《トカゲ》が死亡してしまう「万が一」の場合に影響がでてくるので注意しましょう。
2枚 洗い流す砂
2マナになった《猛火の斉射》ですが、占術1がおまけについています。このデッキではライブラリー操作カードがほとんど入っていないため、占術でTopにカードを残すと相手がそのまま影響をうけることになります。
引かせたいカードなら残し、アブナイカードならライブラリーの下へ。とはいえ、大量のダメージ呪文。何を残すか残さないかはセンスが問われます。
2枚 安堵の再会
《安堵の再会》は非常に赤らしいドロースペルで、このデッキの「3枚引け」枠として採用をしました。序盤の土地不足を解消し。終盤は不要な土地をスペルに変換することができるこのカードが弱いはずがありません。
問題はここに《溶岩操作》を叩きつけられたときでしょう。何枚まで許容範囲なのか、あらかじめ想定してから呪文を唱える必要がありそうです。
2枚 頭蓋書庫
赤いカードではライブラリーを修復するカードがありませんでしたので、今回も黒ダンダーンと同様に《頭蓋書庫》さんに出張をお願いすることになりました。
前回とは異なり、墓地を経由したギミックはありませんので、必要なタイミングに応じて能力を起動し、追加のドローを得てゲームをすすめましょう。
18枚 山
このデッキでは土地が36枚投入されています。何故こんなに多いのかというと「マナが出ない」系の土地が数枚含まれているからです。また無色土地も数多くあり、3ターン目《トカゲ》は若干成立しにくくなっています。
3ターン目キレ《トカゲ》はインスタント攻撃呪文が飛んできて不利になるため、他のダンダーンにようにキレ《トカゲ》をする必要はないでしょう。攻防のバランスが取れるまでは《トカゲ》キャストはおあずけです。
2枚 忘れられた洞窟
今回はサイクリング一人っ子です。理由は採用すべき他の特殊土地が多すぎてスロットが割けなかったからです。使用感は他のダンダーンとそう変わりません。山札操作が少ないのでタイミングを気にせずどんどん使いましょう。
2枚 自律焼炉
序盤は土地として、山が増えてきたらドローに換える土地です。このデッキでは無色マナが相当数あるため、サクってカードを引けるまでは若干時間がかかると思います。
2枚 炎族の村
いきなり本文に『エレメンタル・カードを見せる』と出てきて戸惑いますが、そこは達成不可能なので普通にタップインしてください。
1マナタップでクリーチャーに速攻を与えることができる土地です。奪ったばかりの《トカゲ》もこのカードがあれば即座に戦線に投入することができるようになります。ライフが少なくなり、土地が余ってくる終盤戦で危険な土地です。
2枚 闘争の記念像
5マナタップで基本でない土地を破壊する能力を持ちます。序盤は赤マナ供給源として働き、終盤は危険な土地を破壊する役割を担います。こんなカードを入れざるを得ないほど、赤ダンダーンでは土地が危険です。
2枚 地盤の際
2枚 浸食する荒原
基本でない土地を破壊できる土地2種類です。起動できる条件は変わりますが機能は同じです。これで土地破壊が3種6枚デッキに入っていることになります。
この先どんな危険な土地カードが出てくるのか心配ですね。
2枚 Balduvian Trading Post
《Balduvian Trading Post》は、戦場に出すときにアンタップ状態の山を要求してきます。これだけでは非常に弱い土地ですが、最後につけられている能力がこのデッキにとって破格の存在となります。
最後の能力は『攻撃クリーチャーに1点』です。簡単に言うと「攻撃中の《トカゲ》を奪う」です。これを毎ターン使うことができると、相手はクリーチャーで攻撃できなくなりあっという間に封殺されてしまうでしょう。
この土地のために土地破壊できる土地が大量に必要なんですね。
2枚 砂漠
……と思ったらもう1枚酷いカードが出てきました。《砂漠》です。戦場に出すときに生け贄を要求せず、《Post》と同様に攻撃クリーチャーを奪うことができます。
ただし、《砂漠》は相手クリーチャーが攻撃を終えてからでないとダメージを与えることができません。そのため「体で一旦受けて、あとで奪う」という2段構えの構図となります。
この土地のために(以下略
2枚 オアシス
最強カードです。
この(以下略
赤ダンダーンの戦略とテクニック
他色ダンダーンは、そのクリーチャー選択と付随するカードの選択によって、元祖とは全く異なるプレイ感覚の新しいゲームになります。そのため、今回は赤ダンダーンをプレイするに際し知っておくと得をする戦略とちょっとしたテクニックをご紹介します。
序盤から殴り合いもアリ
このゲーム、ゲーム時間では7種類あるダンダーンのなかで最速になります。理由は簡単で戦場に出した《岩山トカゲ》は相打ちでしか盤面から処理されないこと、デッキ内のカードのほとんどが1ダメージ呪文で相打ちを回避するように撃てること、が挙げられます。
そのためダメージ呪文が多い手札や《オアシス》を早期に準備できる盤面であれば、殴り合い有利になるためガンガン攻めていく戦略も考えられます。相手が対応に迫られ《トカゲ》を出すほど泥沼に嵌る展開を作れます。
中盤は《岩山トカゲ》の枚数に注意!
中盤は《トカゲ》の相打ちがなければ戦場に2~4体程度が滞留する状況になります。クリーチャーが一方的に相手の場に集まると即死する盤面なのでハンドに火力がある状態でプレイを丁寧に進める必要があります。
特に要注意なのが《電謀》などのインスタント全除去で、返しに同じくインスタント除去がないと負けてしまいます。《Post》《砂漠》が役に立つのはこういった場面です。
終盤に手札が尽きると負ける
終盤は手札の消耗合戦となります。手札が切れる=攻撃呪文がない、なので相手の《トカゲ》をかわす手段がないことを相手に知られてしまいます。
終盤になるまえにキャントリップ呪文などで細かくアドバンテージを稼ぎ、《溶岩操作》でライフを詰めておければ有利な戦場で終盤戦を迎えることができるでしょう。
《溶岩操作》は単純なダメージ源として
《溶岩操作》は相手のライフが4になると確定カウンターに化けますが、それまではどこまでいっても不確定なカウンターです。従って、相手が消されて「嫌だな」と思うカードにどんどんぶつけていく戦略が考えられます。
終盤《トカゲ》の取り合いで《溶岩操作》を撃つマナが準備できない、腐ったままでゲームが決まってしまうのはもったいないので、早めに切ってライフを攻める、確定カウンターになったら残す、というプレイをしてみると良いかもしれません。
他色のダンダーンもあるよ
ここまで赤ダンダーンのデッキと解説を行ってきました。これで白、青、黒、赤のダンダーンが出そろったことになります。次回はアーティファクトで作ったダンダーンを紹介予定です。
<ダンダーンのまとめ>
白:《ヨツンの兵卒》 … 紹介済み
青:《ダンダーン》 … 紹介済み
黒:《奈落に住まう騙し屋》 … 紹介済み
赤:(近日公開) … この記事で紹介
緑:(近日公開)
マルチ:(近日公開)
アーティファクト:(近日公開) …次回紹介の予定
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