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Phillies マイナー選手まとめ AAA(野手編)

サムネイル画像はこちらからお借りしました。
https://x.com/PhilsTailgate/status/1892318287662403751


Philliesのマイナーリーグに所属している選手についてまとめてみます。
今回はLehigh Valley IronPigs(AAA)野手編です。
各選手の所属階級はMiLB公式をもとにしています。
しかし、このやり方だと既に40人枠に入っている選手が漏れてしまうので
24年シーズンPhilliesで未出場、または現在(25/2/22)時点でacive rosterに入っていない選手はMiLBでの最終到達階級に振り分けています。

(40人枠外)C→INF→OF→(40人枠内)C→INF→OFの順番で紹介していきます。

※active rosterはfangraphsを参考にしていたのですが、書き始めてから控え捕手がStubbsからMarchánに変更されました。しかし、出場試合数を考慮してStubbsではなくMarchánを書いています。他のベンチ枠もRojasとSosaは確定ですが、後一枠は微妙だったのでとりあえず上記の2人以外は書いておきました。いらなかったら飛ばしてください。


(40人枠外 C)

Josh Breaux  C/1B B/T: R/R  【10/07/1997】

24年6月末に契約した長打力が魅力の捕手。2019年のMLB Pipeline NYY 傘下15位にランクインしていた有望株は24年NYY(AAA)の11試合wRC⁺22と低迷。6月にリリースされその後PHIと契約した。以前からひじに問題を抱えており、Baseball Prospectus算出スローイングのvalueは毎年マイナス。ファースト、DHでの起用も多い。打撃は毎年K%25.0~30.0と三振が多いものの、ISO.200超えが通算6シーズン中4回の長打力を持つ。引っ張り方向へのFBを量産する。spring training 招待選手。

Payton Henry    C      B/T: R/R      【6/24/1997】

MLB通算20出場の強肩捕手。2019年にMLB Pipeline MIL傘下10位に位置していた。24年はケガの影響でAAAで27試合の出場にとどまり、.274/.337/.432、wRC⁺101を記録した。12月にマイナー契約を結んだ捕手の武器はほぼ毎年盗塁阻止率.300を超えるスローイングで、盗塁阻止能力に優れる。打撃は24年AAAでHardHit%47.4とパワーはあるものの毎年GB%50前後を記録しているため長打は多くない。spring training 招待選手。


Paul McIntosh  C/OF    B/T: R/R      【11/20/1997】

Jesús Luzardoと共にトレードで獲得した捕手。24年はAAで117試合に出場し、.246/.340/.385、wRC⁺118、SB8、CS3の成績を残した。毎年BB%10.0を超えており、安定した出塁率を残す。また23年にはAAA28試合でHardHit%44.9とパワーも証明した。守備では捕手としてMLBレベルの到達は厳しいという評価を受けており、将来的にはOFへの転向の可能性が高い(24年はLFで34試合、DH37試合)。spring training 招待選手。

Jared Thomas c        B/T:L/R   [12/03/2000]

左右に打ち分ける捕手。24年はAを中心に3階級で50試合に出場し、.205/.316/.267、HR2、wRC ⁺78、SB4、CS2を記録。A39試合でHardHit %31.3、LA°6、ISO.077と長打力不足。しかし、BB %12.9、K %16.4とアプローチが良い。センター方向への打球が少なく、左右に打ち分ける。守備で盗塁阻止率は低いものの、プロ入り後通算IP342.2でPB1と少ない。

(40人枠外INF)

Rodolfo Castro  2B/3B/SS    B/T:S/R  [5/21/1999]

MLB通算22発の強肩内野手。24年は右手親指のUCL修復手術の影響で出場数が減少。マイナー4階級で23試合、.221/.286/.351、HR3、wRC⁺68に終わった。MLB通算でcontact%69.6、K%27.9のアプローチが課題。守備は強肩を武器に内野3ポジションを守り、2Bと3BでDRS+を記録した経験があり、内野のUTとしての活躍が期待される。spring training 招待選手。


Isaias Dipre      1B/OF      B/T: R/R   【6/07/2003】

Rule 5 Draft Tripe-A Phase Round 6 でPITから移籍してきた強打の内野手。24年はDSLで46試合に出場し、.301/.441/.579、HR8、wRC⁺166、SB6、CS0を記録し、DSL NL-All-Starsに選出された。Pull%54.3、FB%53.0と引っ張り方向へのFBを量産する。しかし、contact%55.0とコンタクトに課題を抱える。2Bや3Bの経験もあるが、24年は両翼をメインに守った。


Otto Kemp       3B/2B          B/T: R/R [9/9/1999]

24年シーズン後MLB Pipeline phillies 傘下25位にランクインしている強打の内野手。24年はA +、AAを中心に4階級123試合に出場し、.285/.392/.489、HR16、wRC+149、SB20、CS9を記録した。またAFLではAB45、H13、HR6、RBI22、BB11、K 15、.289/.460/.733と大暴れ。しかし、contact%70.8、SwStr%13.9とコンタクト面に課題がある。守備は3Bをメインに平均以上の守備力を見せる。spring training 招待選手。

Rafael Lantigua 2B/3B/SS/OF      B/T: R/R     【4/28/1998】

12月にマイナー契約を結んだ小柄な内野手。170㎝と小柄で長打力は不足しているものの、高い選球眼と直近2年合計のWhiff%16.9と空振りの少ない打撃で一定以上の出塁率を残す。特にツーシームはWhiff%5.2、OPS.942と強い。守備は2Bをメインに3B、SS、OFをこなすUT。spring training 招待選手。

引用 fangraphs


Carson Taylor  1B/C     B/T: L/R   【6/02/1999】

長打力が魅力の強打の内野手。24年はAA109試合に出場し、.277/.389/.465、HR16、wRC⁺145を記録した。HRのほとんどがライト方向のプルヒッター。BB%14.9、Chase%21.8と選球眼も良い。また、AAA6試合との合算で、対右OPS.905、対左OPS.439と極端であった。守備は23年までは捕手メインも捕手としては厳しく、24年は1BとDHのみ。走塁の評価も低い。

 

Luis Verdugo  3B  B/T: R/R  【10/12/2000】

12月にマイナー契約を結んだメキシコ出身の内野手。24年はTORのAAで109試合に出場し、.257/.313/.328、HR2、wRC⁺92だった。長打力不足だが、K%16.6、Whiff%19.9と当てるのが上手い。守備は平均以上の肩を武器に主に3Bを守る。

Christian Arroyo     2B      B/T: R/R [5/30/1995]

全体25位指名を受けた内野手。17年からコンスタントにMLBで出場し続けたものの24年はMLBでの出場はなかった。24年は複数回にわたる故障の影響でCPX7試合、AAA30試合の出場にとどまり、.222/.301/326、HR2、wRC⁺66にと低迷。打球角度がよく、LA Sweet-Spot %は21年以降MLB平均を上回っている。守備は20年以降2BでDRS+を記録している。spring training 招待選手。


(40人枠外OF)

Matt Kroon  OF/3B   B/T: R/R   【12/05/1996】

鋭いを打球を放つ外野手。24年はAAAで80試合に出場し、.251/.325/.441、HR11、wRC⁺98、SB15、CS1を記録した。打球速度112.4mphを計測するなど打球速度が速く、広角にHRを打てる。しかし、contact%72.4、SwStr%11.6と空振りが多い。守備はLFをメインにCF、3Bもこなす。Baseball Prospectus算出の守備指標DRPでCFで2年連続+を記録した。spring training 招待選手。


Marcus Lee Sang        OF      B/T: L/L      【1/02/2001】

スピードのある外野手。24年はAAで103試合に出場し、.239/.297/.397、HR13、wRC⁺98、SB12、CS6を記録した。Minorで3年連続2桁HR、4年連続2桁盗塁を記録。HR/FBも安定して15.0前後を記録する。しかし、SwStr%12.8と空振りの多さや、盗塁成功率の低さなど荒さが目立つ。守備はCFを中心に両翼も守る。

 

Eduardo Lopez   OF  B/T: S/R  【5/08/2002】

Rule 5 Draft Tripe-A Phase Round 1でBOSから移籍してきた両打の外野手。
24年はA+で56試合に出場し、.232/.343/.425、HR6、wRC⁺120、SB4を記録した。前年からSLG.384→.425、ISO.123→.193、HR/FB%6.4→.13.0と長打力が増した。しかし、Contact%71.8と改善が必要。守備は外野3ポジションをこなしつつ1Bもこなす。


Óscar Mercado  OF  B/T: R/R   【12/16/1994】

19年に新人王投票8位にランクインした俊足,好守の外野手。19年にCLEで115試合に出場し、.269/.318/.443、HR15、SB15、CS4、wRC⁺98、DRS+5、OAA+5、rWAR2.3、fWAR2.2を記録し、TOR Guerrero Jr.に次ぐ新人王投票8位にランクインした。しかし、その後完全なレギュラー定着とはならず、24年はMLBでの出場はなかった。AAAで93試合に出場し、.222/.308/.405、HR12、wRC⁺76、SB16、CS4だった。俊足と守備を武器に2年ぶりのMLBを目指す。spring training 招待選手。17、23年WBC ベネズエラ代表。


Elio Prado   OF    B/T: R/R   【11/29/2001】

Rule 5 Draft Tripe-A Phase Round 4でBALから移籍してきた外野手。24年は
A+で76試合に出場し、.223/.332/.327、wRC⁺96、SB19、CS9を記録した。BB%21.3、Chase%20.6と選球眼が良い。守備では外野3ポジションを守り、RF、IP243.1で補殺を3つ記録した。(24年MLBのRFで補殺を3つ記録したのはNick Castellanos、George Springer、Jo Adellの3人で3人ともIP1000超え)


Ethan Wilson    OF   B/T: L/L  【11/07/1999】

21年ドラフト全体49位指名を受けた長打力が魅力の外野手。24年はAAで91試合に出場し、.211/.271/.347、HR9、wRC⁺76、SB9、CS5を記録し、8月にHR6、OPS.948と調子を上げた。毎年BABIPは.290前後を記録していたものが.243まで下がったことが成績低下につながった。打席では積極的にスイングを仕掛けることでBB%、K%はともに低く、またHRは全てライト方向に打ったプルヒッターの特徴を持つ。またその影響でchase%が高い。守備の評価は低く、LFが最適とされている。


(40人枠内C)

Rafael Marchán  C     B/T: S/R      【2/25/1999】

PHI期待の強肩強打の捕手。24年はMLBで17試合に出場し、.294/.345/.549、 HR3、wRC +146を記録した。打球速度は速くないものの打球角度に優れ、LA Sweet-Spot %47.7、LAはMinorから安定して16°~17°を維持している。また、三振も少なくK%は14.3、Minorと合わせて年間K%20.0以上を記録したことがない。課題としてはOffspeed Ball への対応が挙げられ、直近二年のAAAでのOffspeed Ball に対するwOBA.215、LA11°、HardHit%8.8と改善は必須。守備では強肩を武器に被二盗企図数5回以上の捕手の中で平均Pop Time4位にランクイン。さらに、Blocks Above Averageで +2を記録し、IP129.0でDRS+1。開幕Roster入りを狙う。

引用 baseball savant 


(40人枠内INF)

Buddy Kennedy  3B/2B  B/T: R/R  【10/05/1998】

24年6月にDETから金銭トレード獲得した内野手。24年はMLBで14試合に出場し、.190/.308/.381、HR1、wRC⁺95。AAAで106試合に出場し、.272/.376/.458、HR13、wRC⁺116を記録した。アプローチに優れAAAでは3年連続BB%13.0以上、K%20.0未満を達成している。打球速度は速くないものの打球角度が良く、長打率も高い。Sprint SpeedはMLBでも上位ではあるが、盗塁は少ない。守備は2Bと3Bを守り、2Bは通算IP209.0でDRS-1、OAA+2。3Bで通算IP67.0でDRS +2、OAA +1と高い守備力を持つ。


Kody Clemens  INF/OF   B/T: L/R  【5/15/1996】

通算354勝投手Roger Clemensを父にもつ勝負強いUT。24年はMLBで44試合に出場し、.219/.258/.447、HR5、wRC⁺92を記録した。ヒットのほとんどがセンターからライト方向のプルヒッター。打球方向ごとのwRC⁺はレフト方向に30、センター方向に116、ライト方向に218と大きな差があった。BB%4.2、K%24.2とアプローチに課題があり出塁率が低い。しかし、MLB通算のHigh Leverage  situation wRC⁺176と勝負強さが光る。守備ではC、CF以外全てのポジションをこなし、平均以上の守備力を誇る。


(40人枠内OF)

Cal Stevenson      B/T: L/L      CF
[9/12/1996]

アプローチに優れる外野手。24年はMLBで18試合に出場し、PA25で.250/.333/.375、HR0、wRC ⁺100を記録した。武器はアプローチの良さで、BB %11.1、K %14.8、SwStr%3.9、AAAのPA397でBB %17.1、K %16.6、SwStr%6.1と高水準。AAAでPA300以上の選手の中でOBP5位にランクインした。課題はAAAで平均打球速度87.9mphのパワーにあるが、AAAでLD%25.5(SDP Luis Arraezが26.5)を記録しており、アプローチの良さと合わせ出塁能力で補える可能性を持つ(LDはBABIPが高くなりやすく、ヒットが出やすい)。走塁はスピードは速くないもののAAAでSB29、CS5と積極的に走る。守備はCFを勤め、IP48.0でDRS-1、OAA0。現状PHIのCFでBrandon marsh,Johan Rojasに次ぐ三番手。


Weston Wilson     OF/3B     B/T: R/R      [9/11/1994]

左投手に強い強打の外野手。24年はMLBで41試合に出場し、.284/.347/.489、HR3、wRC +130を記録した。特に対左投手に強くwRC +178と打ちまくった(対右と打席数は同じ)。8月のWSH戦でサイクルヒットを達成。4シームRun Value +2、シンカーRun Value+3、AAAでも HR18本中4シーム、シンカーから12本と速球系に強い。懸念点はK %29.6、Contact%70.3と荒さがある点。守備は3B、IP34.0でDRS -1、OAA-3もLF、IP125.0でDRS +1、OAA -1と両翼の守備は平均レベル。LFで新加入Max Keplerのプラトーンとしての起用が予想される。



今回は上記の22選手について簡単にまとめました。Phillies ファンの方はもちろん、Philliesファン以外の方にも参考となるものになっていたら嬉しいです。感想等ありましたらよろしくお願いいたします。


参考資料


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