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狼の狛犬巡り ぶらぶら散歩スケッチ
狼の狛犬を最初に意識したのは武蔵御嶽神社でした。
東京都内でロープウェイを使って手軽に登れる山として、高尾山に次ぐ人気を集める御岳山。その山頂に鎮座している武蔵御嶽神社は「大口真神=狼」信仰の地として有名です。(ヤマトタケル伝説、江戸時代の魔除け・盗難除けとして「おいぬさま」のお札の流行など由来は公式HPを御覧ください)
武蔵御嶽神社境内には数多くの狼の狛犬を見かけますが、本殿の狛犬が「目つきがヤバイ」「牙を剥いている」「痩身」「長い尾」などの特徴において「おいぬさま」の札に一番近い姿だと思います。
江戸時代のブロンズ製で、天明3(1783)年の作と記されているそうです。
3Dモデルを作ってみました。下記のサイトでブラウザ上で拡大・回転などができ、データのダウンロードも可能です。
御嶽神社は都区内にも数多く存在するので、町中でも狼の狛犬を見ることができます。中でも宮益坂に鎮座している宮益御嶽神社は渋谷駅から徒歩2分とアクセス抜群。
宮益御嶽神社の狛犬は延宝年間(江戸時代1673~1681年)製の石像をモデルに作成されたブロンズ像。かなり実際の狼に近い造形です。
武蔵御嶽神社のオオカミは耳が垂れていましたがこちらはピンと立っています。
「大口真神=狼」信仰の神社は奥多摩から秩父地方の山間に広く点在していて、秩父の三峯神社もその代表の一つです。
この神社の境内も非常にたくさんのオオカミ像を見ることができます。入り口の三連鳥居の両脇のオオカミ狛犬がまずはお迎え。
このオオカミ像の耳は立ち気味ながらもやや折れ曲がったような形状。背中にアバラが浮いているのはオオカミ狛犬によく見られる特徴です。
と言いつつ三峯神社境内で一番古いと伝わる狛犬は石工がお稲荷さんの手癖のまま彫ってしまった感じで狐っぽい。
一口にオオカミ像と言っても様々な姿、バリーションがあります。
長瀞の岩根神社の狛犬はまるでワニ!こちらの石工は龍を彫る手癖が抜けなかったんでしょう。
でもどこかユーモラスで微笑ましい。
御岳山から登山道で2時間半ほどかかる大岳山頂付近の大岳神社の狛犬は私が見た中で最も「脱力系」のオオカミでおすすめ(?)です。
様々な表情を見せるオオカミ狛犬。みなさんも自分のお気に入りを見つけに巡ってみてはいかがでしょうか。