まるでミニヒットラー、ゲッベルス、それともスターリン? 地元の政見放送が嘘つきばかりでうんざりだった件
ほかの都道府県がどうだったかまでは知らないけど、少なくとも地元は最悪だった。
地元についてのヒントを一応言うと、MV-22やアームストロング砲で有名なとこ。あと、熊本地震とも無縁じゃないね。
候補者は3名だったんだけど、うち2名が酷かった。内容の重要ポイントを箇条書きにするとこんな感じ。
①政権与党「年金制度はつぶれない安定したもの」
②政権とったことのある野党「安心感を持って暮らせる社会を。保守と革新のイデオロギー対立の時代は終わった」
何というか、日本の政治事情に詳しい人だとか社会制度通の人が見れば、「ああ、よくあるそんな文言ね...」と一瞬で理解してくれるだろうけど、今回の参院選からニューエントリーの18・19歳世代の人には傍からみれば、何が嘘で、どういうところが怪しさプンプンか理解しかねるだろうから、一応ツッコミ入れとこうと思う。そもそもそういった世代の人たちの目に止まるかすら怪しいけど、書きますよん。
①←年金制度のことを、巨大なネズミ講だとか国家ぐるみの巨大犯罪と指摘する人って相当数はいるけど、そういう人たちって単にその制度が気に入らないから言ってるに過ぎないんだよね、あなたからすれば。でもさー、つぶれない安定したものなら、どうして世代間衡平の問題だったり、著しい世代間格差が発生するんだろうね。著しい世代間格差の例として、1980年生まれ世代ですら、損する額は3000万円をはるかに超えるという指摘すら普通にあるから、仮に年金制度がなかったら、田舎で立派な家を建てることだってできちゃうんだけどねぇ。実は、年金制度こそが若年世代の生活を低下させているともいえるのに、よく放送中にサラッと嘘が言えるものだ。今回の参院選からニューエントリーの18・19歳世代も見ているという前提で口走っていたのなら、相当悪質なのは言うまでもないよね。彼らは、80年世代以上に損をするのは自明であるし、当然国家に対してタダ働き同然の扱いになるわけで。そういえば、弁論大会で最優秀賞とったとかどうでもいい自慢していたけどさ、嘘つく技能が素晴らしいという意味でなんだろうね。弁論大会も地に堕ちてるんだろうなぁ。
②←安心感を持って暮らせるねぇ。たしかにいい人そうだし、すぐ飛びつきたくなるものだけど、笑顔で近寄ってくるには何か裏があると考えてもよさそう。よく、「甘い言葉には気をつけよう!」って言うし。歴史上の専制者・独裁者なんてそうなんじゃないかな。
えっと、次は何々...「保守と革新のイデオロギー対立の時代は終わった」、ほう、おやおや、謎の勝利宣言。たしかに、イデオロギー対立は終わったんだろうけど、それって片方が弱体化もしくは消滅して一方が好き放題やれるようになったって意味にも聞こえるけどなぁ。現代日本って、新型共産主義思想が爆発的に流行っててさー、本質自体は全く同じの一見無色透明になっただけなマルクス・レーニン主義、フェミニズム、フランクフルト学派、ポスト・モダン、ポスト・コロニアリズムとかうんざりするくらいネタに尽きないよねぇ。こういった思想群ってかつてのソ連やナチスドイツ、現代でも地理的に近い北朝鮮なんかと親類だったりするんだけど、そういう末期的な日本の現状をこの候補は喜んでるみたい。
政見放送じゃなくて、選挙公報のはなしだけど、そっちでも似たようなこと言ってたね。「日本は個人消費が6割を占める成熟した資本主義国家です」と上記に挙げた思想のイデオローグたちが聞けば顔を曇らせるような話題を資本主義を手放しに賞賛しているくせに、すぐ右の欄で、「格差と貧困も安保関連法もTPPも根本では繋がっています。新自由主義の流れは人間をモノ扱いするようになりました」だって。新自由主義って資本主義とは別個の思想なんだ。知らなかったなぁ(呆れ)新自由主義がよくないらしいけど、それを猛烈に批判する勢力の思想って、ソ連・ナチスドイツ・北朝鮮とのつながりが濃厚で、ノルマ課して達成できなかったらその責任者はシベリア送りとか銃殺なんて話はかなり聞いたことあるけど、それらって嘘デタラメなんだ、へぇ。そういったことを平気でやる思想が新自由主義よりも人をモノ扱いしない思想であるとこの候補者は述べているようです。
いろいろツッコミ入れたけど、最後の1人はかなりまともだったと思う。すごくまとも。日本の将来を憂う人なら本当に注視しなければならないことをときには問いかけたりして、終始放送に臨んでいたから。
ポイントで言うと、①オスプレイ②原発(再稼働)③TPPになるんだけど、①では、「天災が少ない(地元の)空港にこそ配備すべき」となるほどと思わせる主張だし、②においては、日本のエネルギー自給率は何%かご存じですか?といったん問いかけ、ある程度の間を置いてから、わずか6%です、と指摘したうえで、ある意味で原発は国産のエネルギーです、と。③はというと、農業に対して若者が夢を持たずに、持てずに離れていってしまう最大の要因は、本来であれば農業を守るために進められてきた、減反・価格調整・所得補償といった政策がいつの間にか票集めの目玉となってしまっているからではないか、と痛烈に指摘。たしかに、米価のことを政治米価と表現することはあるし、とある作物では、諸外国と比べて年々反収が激減してしまっている奇怪な実情もあるからね。間違いなく、日本農業の発展に寄与していないのは明らか。
ただ、この候補者に関して難があるとすれば、某宗教政党の候補者であること。そういった問題点のある政党の候補者が正論を言っている実態がもう世紀末な気がしてならないね。ダレカタスケテー
さらに補足すると、「オスプレイ」という5文字をはっきり発言したのも、この候補者だけだったのがもうね。政見放送は記憶が確かならそうだし、少なくとも選挙公報紙上では、この候補者だけが何らかのかたちで言及してる。ぶっちゃけ、問題ありありの2名って、議席を持ったこともあるし、閣僚になったことがあるか政務官経験者でもある(立法・行政府での職務経験がある)のにどういう見識なんだろうね。わたしが住む地元から立候補する必要ってなかったんじゃなかろうか。
最後に、貴重な箴言を紹介して終わりとするとしよう。政治家の資質を判断したり、あるいは選挙における特定候補者の素性を暴くことにも役立つだろうから。
国民の諸権利を標榜するもっともらしい仮面の下には、危険な野心が潜んでいる。歴史の教えるところによれば、国民の友といった仮面のほうが、強力な政府権力よりも、国家を専制主義にいたらしめるはるかに確かな道であった。共和国の自由を転覆した歴史上の連中の大多数は、その政治的な経歴は国民への卑劣な媚びへつらいから始めている。すなわち、デマゴーグに始まり、専制者に終わる
この箴言を後世に残したのが、アメリカ独立の父であり、建国の父でもあるアレグザンダー・ハミルトン。わたしもそうですが、若年世代でも名前は聞いたことがあるだろう、かのドラッカーも、「ハミルトンの炯眼」と題して高く評価しているし、純粋にすごい。要は、有権者に擦り寄るのは、秘めた野心を隠すための騙しの手口ということでOK。
というわけで、選挙の際は、候補者は純心無垢な人間であるとは到底思ってはいけないし、もし国民の友だー!みたいな主張を展開しまくる人間が現れたら背後に悪魔が潜んでいるかもしれないと疑うようにしましょう。②の野党候補者なんかは、放送中ものすごくニタニタ笑ってて気味悪かったのはそのいい証拠かもしれないね。