〈第37歩〉あの感じ
こんにちは。精神科医と写真家の二足歩行、今日で37歩目の『BURARI|ぶらり』です。皆さんはいかがお過ごしでしょうか。とある外勤先でのこと、お昼過ぎ13:30にラジオ体操が流れましたので、医局内で少しだけ椅子から立ち上がってみました。
今日のぽつり
最近は屋上っていう空間に惹かれています。空がひらけているように見えるから?それだけじゃないような気がします。ひらけた場所は高原でもいいと思うので、、。ひらけているように見えて不自由さもある空間のひとつだから?よく分かりません。
あの感じ
最近は写真家としての話だけじゃなくて、精神科医としての話題なんかも時々触れてみようかなと思いながら書いたりしてます。どちらでもない余計なことを書いている時もありますが、それはそれで楽しむ余裕のある心を持ってくだされ。
というわけで、自分が臨床において最近感じた現象には言葉があるということでご紹介。
プレコックス感!
一部インターネット上での検索からの引用にはなりますが、精神科で使う専門用語で、統合失調症患者を目の前にしたときに生じる独特の感覚『あの感じ』のことを指すようです。
もちろん精神科医といえど、ある程度の器質因子を除外できた上での精神症状の鑑別に移るため、例えば脳炎のように見逃してはならないものには常に注意を払うべきです。だから、『あの感じ』に頼っているわけではないのですが、『あの感じ』を初診のタイミングで体感したときの診断精度(決して正確な言葉ではないというのは置いておいて)が何となく上がってきた気がするし、そういう体感ができるようになったことで早めに手を打てる(環境調整や薬剤導入など)ようになったのではないかと思うわけです。
もちろん偏見や先入観、あるいは誤診に繋がらぬよう常に知識習得や観察を怠らないよう気をつけようとは思っていますが、『あの感じ』を体感できるようになったのは精神科医としては成長なのでしょうか。
もちろん診断の整合性なんて精神科領域である以上〈神のみぞ知る状態〉なんだけど、精神科医が他の科の先生方に比べてプレコックス感の感度が果たして本当に高いのか、気になるところです。論文漁ったら出てくるかな。
では、また。