2024シーズンを終えて
はじめに
京都サンガの2024年シーズンはホーム東京V戦でもって終えました。私自身、1月のチーム始動から12月の最終節まで走り切ることができました。天皇杯、ルヴァンカップを合わせると公式戦としては44試合ありましたが、今年は39試合現地で応援することができました(13勝10分16敗)。
これだけの現地応援ともなればチャントも相当数歌いました。シーズンが終わりそのチャントもしばらく歌えないのは少し寂しい気もします。ところで京都サンガのチャントはかなりの数がありますが、今年一番歌ったチャントはどれなんでしょうか。回数で言えば紫魂や紫の勇者たちでしょうか。一方で、個人的に体感として連続して長く歌ったよなぁというチャントがあります。これです。
VISTA
今年の転換の契機とも言えるホーム広島戦(2024年5月19日)で0-5で大敗した後も歌い続けたチャント、VISTAです。京都サンガの社長や監督も最終戦後のセレモニーでコメントしていましたし、多くの方に印象に残ったシーンでした。ただ、自分的にはこの試合以上にこのチャントの持つ歌詞の意味を実感した試合があります。それは広島戦より前のホーム町田戦です。
ホーム町田戦
ホーム町田戦、ゴールデンウィーク最終日(2024年5月6日)に開催されたデーゲームでした。サンガスタジアムへの入場者数は11,191人。この数字が示すように、ゴールデンウィークでありながら空席が目立った日でした。そしておそらくビジター席は今シーズンで最も埋まっていなかったはずです。
試合結果は0-3、惨敗でした。この試合の後、ある方から以下の趣旨のことを言われたことを覚えています。
「あの町田サポーターの数でも町田は3対0で勝ててしまう。サポーターって一体何だろうね?」
まさに正論すぎてそれを聞いたときは言葉がありませんでした。でも改めて思うことがあります。確かにサンガスタジアムには10,000人近くのサンガサポーターがいて町田サポーターには数の面では上回っていました。でも目の前で戦っている選手を本当に後押しする応援ができていたのだろうかと。この日の試合は12節目になりますが、これまでに勝ったのはアウェイ川崎戦と神戸戦のみ。ホームでの勝利は未だない状況でした。当然サポーターのイライラは募っています。しかも審判はどうしても注目を浴びてしまう某主審。案の定、試合開始早々からスタジアムの雰囲気は悪く、町田や主審へのブーイング、野次もやまない。そして試合は進み、サンガ劣勢の中で歌われたのがこのVISTAでした。試合の後、私は以下のポストをしました。
VISTAの歌詞からも分かるようにこのチャントは劣勢のときによく歌われます。
あの町田戦、目の前で選手が劣勢の中で戦う中、サポーター自身がどんなときもあきらめずにチャントを歌って選手を後押しすることが果たしてできていたのだろうか。言葉に思い、魂を乗せなければ選手には響かない、私はこう感じました。もちろんサッカーをするのは選手ですが、しんどい局面であるときこそサポーターがチャントに思いを乗せて選手を強く後押しできていたら状況はきっと変わりうる、そう信じています。90分で勝敗が決まる。試合が動く90分だけは真面目に選手に思いを伝えたい。きっと応援は力になる。だからこそサポーターも1試合1試合試されている。「あの町田サポーターの数でも町田は3対0で勝ててしまう。サポーターって一体何だろうね?」という問いには、「サポーターの数では町田サポーターの数を上回ったかもしれないが負けてしまった、選手を力強く後押しできなかった、チャントに思いを乗せて伝えられなかった」と今なら答えたいです。
サンガスタジアムのピッチで聞く京都サンガコール
一方で、半ば感動にも近い貴重な経験をした試合があります。ホーム鹿島戦です。この試合ではフラッグベアラーを担当させていただきましたがここでの経験はこれからも忘れることはないでしょう。キックオフ直前の京都サンガコールをピッチ上で初めて聞きました。四方から放たれる音波が互いに重なりあってピッチに伝播する感覚でした。これをいつも選手は聞いているのかと。
言わずもがな、京都にはサンガスタジアム by KYOCERAという立派なスタジアムがあります。コンパクトでかつ四方が屋根に覆われているので音が反響します。このアドバンテージは京都の特権ですし、最大限活かされるべきものです。だからこそ劣勢でしんどい局面であるときこそスタジアム全体でスタジアムをも味方につけて力強くチャントを届ければ絶対に選手の力になる、そう思いました。
最後に
ということでつべこべ書きましたが、スコアが変わり得る90分だけはこのスタンスでいようと決めています。
つべこべ言わず応援する
来シーズン、どれくらい現地参戦できるか分かりませんがやりくりしてサンガを後押ししようと思います。来シーズンもJ1リーグで戦える。来シーズンこそはスタートダッシュに成功してサンガファミリーみんなで新しい景色を見たいですね。
以上、今シーズン最後のnoteでした。最後までご覧いただきありがとうございました!