悪魔的な魅力。無線分割キーボード「moNa2」を飼う。
こんばんわ。
Web開発のお仕事をしている「ぶらきよ」です。
前回の記事からおよそ2年ほど経ちました。
やはり私はブロガーにはなれないようです。
さて、今回はかなりニッチなキーボードを手に入れましたので、簡単にレポートしていきます。
なお、本格的な販売はまだ始まっていないのですが、無線化したkeyball39を長らく使っていたこともあり、先行レビュアーとして譲って頂きました。大変感謝です🙇♂️
moNa2
紹介するのは「moNa2」です。
トラックボール付きの無線分割キーボードです。
私は1年半ほど「Keyball39」を利用していました。
「Keyball39」は自作キーボードなので、自分で組み立てる必要があります。
無線化する場合は、専用のマイコンを用意したり、ファームウェアを実装したりなど、色々と大変でした。
そもそも「Keyball39」は有線を前提とした設計なので、無線利用するには、トラックボールセンサーの膨大な消費電力や、バッテリー実装の点で難がありました。
対して「moNa2」は、無線利用を前提とした設計で、センサーやバッテリー実装が最適化されています。
そしてなんと、、、組み立て済みの状態で購入できます🥹神
moNaは組み立て難易度高めだと思うので、組み立て済みで購入できるのはかなり安心できます。
ともあれ「Keyball39」と比べて、いくつかの違いもあるので比較していきたいと思います。
42キー & ロータリーエンコーダ
マイコンが小型なので、キースイッチが 3つ 増えていて ロータリーエンコーダ も追加されています。
私の場合は 39キー で間に合っているので、まだキーを割り当てていません。
ロータリーエンコーダ はレイヤー毎で 音量 や 画面輝度 を調整できるので、便利に感じています。
ロープロファイル(Kailh Choc V1 & V2)
キースイッチはロープロファイルを利用することになります。
私はとりあえず「Kailh ALL-POM WHITE RAIN」を試してみてます。
白色のキーボードにしたかったのと、定番の「Kailh Lofree Ghost」とほぼ同じ仕様らしい、ということでこれにしました。
「Keyball39」では通常キースイッチと、ロープロ風キースイッチを併用していました。
当たり前ですが「moNa2」はどちらの場合よりも低くなっています。
狭ピッチ(17mm)
一般的なキーボードのピッチは 19mm ほどだそうです。
例えば「iPad 11インチ」の「Smart Keyboard Folio」は 18mmn とのことで、「moNa2」はさらに狭くなっています。
私は、今回初めて狭ピッチを利用しますが「Keyball39」からの移行ということもあって、難なく以降できました。
一方で、通常配列のキーボードから移行予定の方は覚悟した方がいいかもしれません(結局は慣れですが)
キーキャップ
キーキャップは moNa2 と一緒に購入しました。
フラットかつ湾曲した形式のキーキャップです。
17mm狭ピッチという事もあるので、打鍵範囲が結構シビアな印象でした。
ただこれ、、、慣れてくるとすごくクセになります。
湾曲していることもあって、適切に運指できると、指が吸い込まれる感覚があります。
誤タッチなく入力できてると、太鼓の達人のコンボが続いているような気持ちよさを味わえます。
なお、3Dプリンターにて作成されているため、縦向きに積層が入っています。なんだか「竹」っぽくて手触りも良く、個人的には好みです。
マイコン
「Keyball39」では「BLE Micro Pro」を利用していました。
対して「moNa2」は「Seeed XIAO BLE nRF52840」が利用されています。
サイズも値段も半分以下になっています。
これも結構ありがたくて、万が一マイコンが壊れても比較的安価に差し替えることが可能です。
ファームウェア
「Keyball39」は qmk を利用しているのに対して「moNa2」は zmk を利用してファームウェアを作成しています。
zmk は「GitHub」の利用がほぼ必須であったり、「Remap」に対応していないなどの残念な点があります。
キーマップを変更するだけでも、ファームウェアを書き出してキーボードに保存する必要があります。
さらに、ファームウェアのビルドは「GitHub Actions」が必須で1度書き出すのに 3〜4分 かかったりします。
一方で、環境依存しなかったり、モジュール(センサードライバなど)の実装をカジュアルに自分のものに変更したりできるのはメリットです。
つまり手を入れやすいということです。
既存ファームの実装も眺めてみましたが「Keyball」と比べて記述量が少なく、関心毎に絞られている印象がありました。
特に zmk の .keymap で定義できる behaviors にカスタマイズの可能性を感じました。
ともあれ zmk や zephyr についてきちん理解していないので、勉強しなきゃです。
moNa2 の系譜
さて moNa2 にはいくつか類似するキーボードが存在するので、整理しておきます。
Keyball39
白銀ラボ(Yowkees)さんが作成されている、元祖トラックボール付き分割キーボードです。Keyball39の他にもKeyball44やKeyball61がありますね。
roBa
作成者は kumakeyさんで、keyballの影響を受けた、無線型のトラックボール付き分割キーボードとなっています。
無線利用に再設計されつつ、キー数増加やクリック可能なロータリーエンコーダが特徴です。
moNa
作成者は pooh.polo さんで shakupan さんが販売されていたようです、roBa モチーフのロープロ&狭ピッチな無線型のトラックボール付き分割キーボードとなっています。miniなroBaでmoNaとのことでした。世に5台しかない超レアなキーボードとのことです。なお 左手トラックボール となっています。
moNa2
pooh.polo さんと shakupan さんの共作で、右手トラックボール版の moNa です。現在進行形で積極的に開発&改良されていて、今後の発展にも期待大です。
ファーストインプレッション
1週間ほど業務でもプライベートでも利用していますが、非常に良好です。
無線
デバイスとの接続や切替えのスピードは非常にキビキビしています。
キー入力やカーソル移動に関しても遅延も全く感じません。
スリープからの復帰はいっぱくありますが、ストレスの無い充分な速さです。
バッテリー
バッテリーも170mhaとかなりの小容量ですが、届いてから1度も充電をしておりません。
1日8時間の利用でも1週間ほど利用できる想定とのことでした。
キーマップ変更
やはり最初は戸惑います。
キーマップ変更するためにファームを書き出す必要もあるので少々辛いです。
私は最初こそGUIを使いましたが、以降は .keymap を直接変更しています。
以下にキーコードが載っています。
以下の .keymap と合わせて眺めると雰囲気を掴めると思います。
トラックボール(POMボール)
初めてPOM製のトラックボールを利用したのですが、最初の2時間くらいは軽さゆえに操作に少し違和感を感じました。
その後は完全に慣れたので全く問題ありません。
個人的には重めのボールを利用する方が繊細な操作が可能な気がします。
ちなみに Naoki |電電猫猫 さんが超変態的(褒め言葉)なカスタム実装をなさっていたのでトライしてみたいなと思いました。
以上となります。
今後もキーキャップやキースイッチを試してみて、より自分の手にフィットするように育てていきたいと思っています。
なにかしらアップデートしたらまた報告いたします。
https://twitter.com/kiyomasajaz
それでは。