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「伝え合う大切さ」と「みんなで楽しむ大切さ」

この記事は、
「アカペラアドベントカレンダー2024」

25日目の記事です。

◆アカペラアドベントカレンダー2024

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皆さん、こんにちは
ブラザーです。

前回、
・センスを磨こう
・真似する力をつけよう
について書きました。
前回の記事はこちらから↓↓


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アドベントカレンダー2024ラスト!!

今回は、

伝え合う大切さ

について考えます。


友だちから、

アカペラって監督やコーチはいるの?

と質問されました。

例えば、サッカーの監督とコーチ。
監督:チームを指揮して勝利に導く。
コーチ:個性を把握して練習メニューを考える。

客観的に自分たちを見てくれる存在
ほとんどのアカペラバンドにはいません。


・練習方法を考える。
・曲を作り上げていく。
・出演機会を探す。
・コンセプトを考える。


考えることが山ほどあるのに
自分たちだけで考えて
音楽を作らなきゃいけない。

てぇへんだ。

自分たちでバンドを作っていくうえで
大事なことはなにか。
15年間の活動を振り返って思ったのは、

「共有する」です。


共有は、

・言葉にして伝える。
・目で見える形にして伝える。

当たり前と思っていた共有について
2025年に向けて、一緒に考えていきましょう!



●言葉で伝える



練習中、
発言に躊躇(ちゅうちょ)したことありませんか。

・たぶん俺ここの音、間違ってるな・・けど。
・もっと楽しそうに歌いたいなぁ・・けど。
・大会出たいなぁ・・・けど。

言いたいけど、言えない。
何て伝えればいいかわからない。


大学生の頃に組んだバンドは、
私以外、全員先輩でした。

先輩は言います。


”遠慮しないで、気になったこと言ってね”

はい!と言いつつ、

「ボイパだからコーラスのことわからない」
「まだ2年生だし先輩に失礼」
「先輩がきっと言ってくれるだろう」

言いたいことはあるけど、
伝えるのが難しい、
ハモリとかわからないし
と、モヤモヤ。

心の中で、

バンマス(先輩)が
練習を進めてくれるから。

と、先輩に頼りきって
発言しない練習が続いていました。


あれから12年。


バンマスの立場になり、
静かすぎるバンド練習のとき

とりあえず話してほしい

と何度も思うわけです。


あー先輩ってこういう気持ちだったんだな。
でも、ベテランが多いグループとか、
発言するの怖いよね。


1曲通して演奏したあとに訪れる謎の静寂

楽譜をめくる音と咳き込む音、
鼻から出る謎のスゥゥ~っという音。
おいおい、みんな座禅でもしてるのか
というくらい静かなスタジオ内。

でもね。
みんなの顔を見ると、



何か、言いたそうな顔をしてるんですよ。


大学時代、私が先輩に見せた

言いたいけど、
伝えたい言葉が出てこない顔


12年前の私に言いたい。


難しい言葉でカッコつける必要はない。
怖がる必要はない。

何を思ったかでいいんだよ。

・なんか違和感あったような気がします。
・ここの音が難しいから見てほしい
・全然音が取れてなくてやばい!

感じたことを言うことで

抽象的なことが練習方法に変わります。

もわっとする感じがするなあ

リズムがもたってるのかなぁ

縦を一旦揃えてみるのどうかな
メトロノームでリズム確認しようか

”もわっと”するが、
リズム練習に変わりました。


発言に躊躇する必要なんてありません。
些細なことでいいです。

みんなで伝え合うことが
バンドを育てることに繋がります。


バンド運営も、言葉を交わしてなんぼ。

・もっと練習を増やしたい
・休みが欲しい
・アカペラの大会に出たい
・日程を早く回答してほしい

僕は躊躇したり、思い込みによって
伝えきれないまま終わったバンド
この15年で経験しています。


伝えたいことはしっかり伝えれば
もっとアカペラを楽しめます。



●目で見える形にする


言葉の共有だけでなく、
目で見える形にして
共有することも大事です。


例えば、

大サビに入ったらボリュームアップしよう!

と、意見が出たとします。


問題は、
どれだけボリュームを上げたいか
バンド内で共有できるか

です。

バンマスやアレンジャーに確認しながら
ボリュームを確かめる方法が一般的ですが、

互いの様子を見ながら
何となく調整するバンドが
多いのではないでしょうか。

・ここの音量は小さく
・ここは全力で盛り上げて
・最後は静かにいこう


言葉で理解できても、演奏で表現する際に
メンバー間でイメージが共有できていないと
表現にバラつきがでますよね。


目で見える形にする大切さを教えてくれたのは
suisaiで活躍されているKomei君でした。

彼に、以前バンドクリニックを依頼した際、
言語化と可視化の大切さを教えてくれました。

彼は本当に伝えるのが上手で、
抽象的なものだからこそ
より相手に伝えやすい状態にするのが
いかに大事かわかりました。

彼が教えてくれた
抽象的な物事を見える形にする大切さを踏まえ
日々の練習で、より見える形にしていこうと
自分たちなりに考えていくことにしました。


例えば、
抑揚を目で見える形にするうえで
僕がおススメするのは

グラフを作ること
です。


・タイミング
・ボリューム
・互いのイメージ

を可視化することで、
共有しやすくなります。

抑揚グラフを作る光景


↑このあと縦軸にボリューム数値を入れてます。

「何となく」を可視化する大切さ

です。

・何となく母音の響きを合わせる
・何となくリズムを合わせる
・何となくボリュームを調整する

見える形にすると
理解も早まり、練習の効率も上がります。

★過去に実践した見える形の例

・リズム▶鏡で互いの動きを確認する
・抑揚 ▶グラフを作る、指揮者を決めて練習
・和音 ▶音に色を塗ってボリューム感を確かめる
・発声 ▶声の向きなどを指で表現

窓の満月というバンドで、
楽譜に色を付けて練習したのがこちら。

音ごとのボリューム感を
色でわかりやすくしたことで
非常にイメージを共有しやすくなりました。

音ごとに色を付けて、目で見える形にしたもの。



●共有と協力の大切さ


言葉で伝える、目で見える形にする。
それぞれの共有についてお話しました。

感情や悩みを共有したり、
メンバーでイメージを統一したり、
結束力を高める目的もありますが、


シンプルな話、
共有が大事な理由は

みんなで楽しむため

です。


アレンジしていて、

アレンジャーって孤独だよな
って、たまに思います笑

黙々とメロディーラインを打ち込み、
シャワーを浴びながらアレンジを考え、
スキャット何がいいかなーって画面とにらめっこ

でも、アレンジャーが気持ちをしなければ、
孤独だなんて誰もわからないわけ。

何かアレンジ手伝おうか、一緒に考えようかと
言わなければ一人にまかせっきり。

だから、
互いに伝え合うことが大事


誰も孤独に感じることなく、
負担が分散できていて、
バンドのことをみんなで考える環境。

素敵じゃないですか。


実際に活躍されている方に聞いてみました。


同じ社会人アカペラサークルオトナリに所属し、
JAM2024にも出演された、だいすけくんです。


●(ビッグドット)と他のバンドで違うところは?」

●(ビッグドット)は明確なバンマスがいません。

だからイベントごとに担当を分けて
提出物とかもろもろは担当がやっています。
例えば、JAMはこの人が担当、
別のイベントは俺が担当みたいな。

バンマスがいないからこそ、
●(ビッグドット)に似合う曲とか歌い方、
解釈を全員が考えていて
擦り合わせられているような気がしますね。

いろんな視点の人がいるので、
一度歌った時の感想が様々なのも面白いです。

素晴らしい!!!!!

めっちゃいいバンドじゃないですか。
技術はもちろんですが、
個人がバンドに向き合う姿が
共有を通して生まれていると感じます。


練習だけでなく、

バンマス一人に負担をかけず、
みんなで協力しあって
バンドを運営するのは大事です。

アドベントカレンダー12日目の記事で
ちゃんかわさんが、
GOBUSATAのバンド運営における
様々なアイディアをまとめています。
とても素晴らしい内容でした。

ちなみに、
個人的に真似したいと思ったのは、
練習前にアジェンダを事前に投げること。


うわーーめっちゃいい!!
って記事見ながら声に出してました。

怪しまれました。


練習は時間とお金がかかるわけで、
雑談や方向性がわからない練習で終わるのは
非常に勿体ないじゃないですか。

・今日はどんな練習をするか
・曲は何を歌うか
・どのような点に注意するべきか

事前に時間の使い方を考えて
「今日のゴールを設ける」ことで
バンド内の練習意識が変わるはずです。

バンド内における素晴らしい共有ですよね。



僕が組んでいるオトナリ所属の、
パリの朝焼けというバンドでは、
「BAND」というツールを活用して
練習後にやった内容や感想を共有しています。

バンマス一人に練習のことを考えさせず
みんなで次に向けた練習を考える
機会に繋がっています。

また、各自が練習に対してどう思ったかを
交換日記のように見て楽しめるので
自然の交流を深めることができます。

BANDで練習の反省点や感想を共有



言葉で伝える、共有、
目で見える形で伝える、共有

それぞれを活かして
仲間とアカペラを楽しむ環境を作る。


15年で最も大事だなと感じたことです。


2025年のアカペラ活動では、
是非共有を意識して
素敵な仲間とアカペラを楽しんでいきましょう。


●最後に

さて、2024年がもうすぐ終わります。
みなさんにとって、どんな1年だったでしょうか。

アカペラアドベントカレンダー2024の総括を
よっさんが書いてくれると思ったんですが、



じゃぁ、代わりに総括しようかしら。


みんな素敵な記事でした!!!!
よっさん素敵な機会をありがとう!!!


12月1日からスタートして、
12月25日まで毎日お届けできたのは
公募企画としてすごいこと。


・アカペラを楽しむ心
・アカペラの新しい形を作ろうとする姿
・アカペラに対する本音

全ての記事に、
発信者が込める想いがありました。

それぞれの想いを共有する
素敵な場になったのではないかと思います。

また、記事をご覧いただいた皆さん!
皆さんが盛り上げてくださったおかげで
今回の企画が成り立ちました


来年やるかはわかりませんが、
2025年も素敵な1年になることを
心から願っています。

メリークリスマス!
今年もお世話になりました!
良いお年を!!!!




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