刀のこと 香川・岡山旅行➁
パソコンを新調して初めてのnote。
めっちゃサクサク動くやん。
まあ前のパソコンさんは妹からもらったもので
10年以上の付き合いだったしね…。
むしろよく耐えてくれていたんだと思う。
世の中は動いて、便利になっていくのだなあ
とパソコンを通して実感した。。
さて、今回は前回の続きから。
岡山での二日目。
2日目 林原美術館・岡山城・後楽園
2日目は岡山の林原美術館から。
お目当ては、九鬼政宗。
「みんなで選ぶ、林原美術館名品総選挙」
にて、見事上位に入られ、今回展示された刀。
多分、多分だけど
ふくやま美術館で過去行われた「正宗十哲」にもいらっしゃっていた刀。
展示のトップバッターが刀で、
しかも光忠の刀などもあって
テンションが上がる私の前に、
6人ほどのグループがいた。
お話を盗み聞きするうちに
学芸員さんが学生さん?たちに
刀の説明をしていたようなので、
もっとしっかり盗み聞きしていた(ひどい)
学芸員さんのお話を聞きつつ、
紹介されている刀の、横の刀をしっかり鑑賞していたところ
学芸員さんがこのようなことをおっしゃっていた。
「刀文は光の当たり方の角度によって見え方が変わるので、しっかり刀文を見ようとすると、このように中腰になったり、背伸びしたりして人側が角度を変えて鑑賞することになります」
と。(詳しくは覚えてない…言葉の雰囲気だけ察していただければ…)
ん?「このように」?
そのとき、学芸員さんの両側には私ともう一人、刀を鑑賞している人がいた。
そして両人とも、屈伸運動しながら、
刀の刀文を鑑賞していた…。
ねぇ、その「このように」って私?私のことなの?
あちらの方のこと?それとも両方?
とびっくり。
人の説明をこっそり盗み聞きしながらの刀鑑賞中に、
よもや自分が説明の俎上に乗るとは…。
なんとわかりやすいサンプルであることか。
お役に立てたなら光栄だ。
しかも、「しっかり刀鑑賞している人」として。
うれしいような面はゆいような、
悪いこと(盗み聞き)がばれた恥ずかしさのような
何とも言えない甘酸っぱい気持ちとともに
九鬼正宗とご対面した。
正宗の刀文は物語があるといわれるらしい。
(学芸員さん談)
確かに、言われてみれば
スッとした刀文に始まり、真ん中あたりでダイナミックに動き、
最後切先がまたスッと丸い文様を描いている。
今度、ほかの正宗を見るときも意識して見ようと思った。
林原美術館では、総選挙展示だったこともあって、
すごい名品の数々でした。
洛中洛外図屏風は、人間めっちゃ描かれていた。
東京国立博物館で見たやつ、もっと建物が印象的だったような…。
いろんな洛中洛外図があって面白い。
葛飾北斎も見れたし、茶入もかわいかった。
最近、茶入にもはまりそうで怖い。
茶入の銘、みんな面白いんだよね。
特に、最後のほうの、林原美術館の学芸員さんたちの「推し」作品がよかったなぁ…。
学芸員さんたちの思い入れが伝わってきて、
見ていてすごく楽しかった。
ふわふわと楽しい気分で林原美術館とお別れした後は、
岡山城へ。
ただの観光気分で、行ったのに、
こんなところで雲行に出会えてしまうとは…。
しかも雲次もあったよ。
びっくりだよ。
そして岡山城で一番びっくりしたのは城主。
知らなかったよ、池田家以外。
最初は宇喜多秀家のお父様だなんて。
そして宇喜多秀家が関ヶ原の戦いで負けた後、
小早川秀秋が入っていたなんて。
もうなんか、濃い因縁というか
え、小早川秀秋入っちゃうの?
関ヶ原の戦いで毛利側だったのに
徳川側へ寝返って、
結果、宇喜多秀家は敗者で島流しで…?
わあ、因縁深い。
そんなもんなのかな。
岡山城で千々に心が乱れた後、
素敵な景色で心を癒しに後楽園へ。
隣のベンチに座ったおばさまたちが
「サラダにかけるドレッシングは何がいいか」
をテーマにお話しされていた。
穏やかな秋の午後よ、ありがたや。
電車の時間が迫りつつあったので、
心の中で「私はピエトロドレッシング」と答えながら
岡山駅へ。
大阪へは、在来線でだいたい3時間。
ゆっくりと帰路についた。