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渡り鳥。

波打ち際を走るミユビシギ。iPhoneで動画を撮りながら、この子らは絶対に写真で撮らないとと思い、フィルムカメラに持ち変える。レンズを中望遠に交換し、忍び小走りで鳥を追う。カメラを構えた瞬間に息を止める。タイミングを見てシャッターを切る。それと同時に呼吸を再開する。鳥たちは飛び去る。

一度きりのシャッターでも、息が出来なくなるくらい集中して切ったときは、いい写真が撮れていることが多い。結果が曖昧な感じなのなら、小慣れはそんなにいらない。この先の人生、集中力がピークに達するような瞬間を増やしていけたなら。

渡りをする鳥は、日常で交わることが出来る、一番遠い自然だと思う。

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