モンゴメリ生誕150年記念出版!松本侑子『赤毛のアン論 八つの扉』が発売。
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784166614752
アン・シリーズ初の全文訳を手掛けた松本侑子さん
2024年11月30日は『赤毛のアン』シリーズ(アン・シリーズ)が世界中で愛される作家モンゴメリの生誕150年!
景色の美しいプリンス・エドワード島で、マリラとマシューの姉弟のもと、愛され成長していくアン。アンのキャラクターに魅せられながらも、大人になってからはむしろマリラとマシューに心を寄せてアンの物語を読む人も少なくないはずです。
村岡花子訳(新潮文庫)が広く知られるところですが、2023年に日本初のシリーズ全文訳(文春文庫、全八巻)を終え、その充実した訳注で新訳が話題を呼んだ訳者の松本侑子さんによる『赤毛のアン論 八つの扉』が11月20日に発売になります。
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/1679132400000000000C
☝文春文庫全八巻の『赤毛のアン』シリーズ詳細はこちら
シリーズ全八巻の射程と目次
少女時代の『赤毛のアン』から、アンの息子三人が第一次世界大戦に出征する第八巻『アンの娘リラ』まで50年を超えるアンの人生と、カナダの激動の時代を描いた大河小説。各巻の描き方の多彩さが読みどころの一つですが、最終巻がアンの娘リラの視点で語られた戦争文学であるということも含め、アンの少女時代には知っていてもそれ以降の展開には触れていないという人も少なくないのではないでしょうか。
『赤毛のアン論 八つの扉』は、このシリーズ八巻の魅力を八つの観点からガイドしてくれるまたとない一冊であり、シリーズを通読されている方にはさらなる発見のある「赤毛のアン論」として楽しんでいただけるはずです。
その八つの〈扉〉である目次は以下の通りです。
一の扉 エピグラフと献辞
二の扉 英文学
三の扉 スコットランド民族
四の扉 ケルトと「アーサー王伝説」
五の扉 キリスト教
六の扉 プリンス・エドワード島の歴史
七の扉 カナダの政治
八の扉 翻訳とモンゴメリ学会
さてさて、どんな扉が開かれることでしょう?
モンゴメリの教養の深さ、カナダの歴史と政治(アメリカやイギリスとの距離感)が物語にどのような輪郭を与えているか、ケルトやキリスト教の知識を知って開かれる多層的な読み……シリーズとともに長い時を歩み、その魅力を知り尽くした著者による「赤毛のアン論」。ぜひ楽しみにお待ちください!