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Impression #0
私は感想文というのが苦手である。
正確に言うと、感想を述べることが得意でない。
この苦手意識は学生の頃からあると思う。
夏休みの読書感想文、私の学校は任意提出だった。
ただ、なぜだか我が家では提出が強制された。
登校日じゃない日に、先生に作品を見てもらう。
直しをもらって、コンクールに提出する。
別にやりたくてやっている訳じゃない。
親がそれを強制した。
職員室に入ってお菓子をもらう、そんな貴重な体験をすることをモチベーションに学校へせっせと足を運んだ。
提出された作品はすっかり私の文じゃなかった。
毎年、賞をもらうことはなかった。
強制的に感想を捻り出されて、評価されずに終わる。段々自分の感想が正しいと思えなくなった。
あの時は、読書も感想文も好きじゃなかった。
それが、なんと。読書や映画のたのしみを知って、感想を書いてみたいともぞもぞもぞもぞ、私が思っている。
読書や映画を浴びて芽吹いた思いを綴りたい。
ここでは感想の出来栄えを競う必要はない。
のんびりと、おしゃべりになってみようと思う。