本日の「読了」
ちょっと前の流行の本とそうでもない?本。
逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』(早川書房 2021)
畔柳昭雄『海の建築』(水曜社 2021)
どちらがおススメ? と尋ねられれば、断然、後者。
昨今は水に浮くという水害に強い住宅も販売されているけれど、この本に紹介されている東京湾に海上都市を作るという構想に紹介されている、さらにはそこへと続く、厳島神社を始めとした現存する水上建築に反映されている「技術」は、水と戦うのではなく、共存というか、やり過ごす技術として興味深いものだった。
私のように水没必至、行政から(恨みに思っている何度でも言うが)「ここにいてはいけません!」と言われた土地に住んでいるものとしては、かつて、日本の土地土地に、その土地に適した建物があったように、これからは、そうしたものを再発掘して、建築に生かしていくという姿、思想が、ハウスメーカーに求められると思った。[ぶんろく 2022.08.18.]