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午前8時前。炉のスイッチが入り、昨日の死の残り香が。
毎朝のルーティン散歩の一つに、都立火葬場(東京都内で唯一)の裏手の公園がある。公園も火葬場の一部であり、かつては官舎があったのかもしれない。
余談だが、第二次世界大戦後、火葬場近くに移り住んだおばばは、官舎の人に「呼び出し電話」を頼んでいたと言い、夜中に電話があると官舎に行くのが怖かったといい、さらに官舎の庭で職員が育てた野菜は「育ちが良かった。ほら、あれだろ、ひひ」と、電話を拝借していたにもかかわらず、罰当たりなことを言っていた。
朝8時前になると、炉の余熱? をするのか、何かの回転音がする。
そして、毎日ではないが、線香というより、焼香のさいにくべられる抹香のような微かな香りがする。
今日は風なく穏やかだ。日中は暑くなりそうだ。明日はまた天候不安定というから、今日はどこへでかけても「密」。
プランターでもいじりつつ、今日はこれを読もう。Fbのグループにリンクが貼られていた。
日本尊厳死協会顧問 倉本聰からの緊急メッセージ「そしてコージは死んだ」
世間では「葬儀」「墓」に関心が向けられる(当然ながら、それが金になる人がいるからだ)が、それらは全部、自分の死んだあとのこと。知ったこっちゃない。
清々とした五月晴れの日にメメントモリも悪くない。
2021.05.04.ぶんろく