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壊れていく日常

私は静かな町で普通に暮らしていた。
朝起きて職場に向かい、1日仕事をして家に帰って寝る。
休みの日はショッピングや旅行を友達と楽しむ。
どこにでもある、普通の暮らしだった。

ある日、知らない男たちが私に声をかけてきた。
ナンパかな?
そう思ったけど、違った。

男たちは私に奇妙な質問をしてきたのだ。
物は?
とか、バラしてないだろうな?
とか。

怖くなった私はその場から離れようとした。
すると男たちは、私を違う人の名前で呼んだ。

「人違いです!」

そう言ったけど、男たちは聞く耳を持たない。
すべて知っている、逃げられると思うな。
そんな言葉を浴びせてきた。

私は近くにあった交番に逃げた。
そして、警察にすべてを話した。

警察は私の身元を確認すると、家まで送ってくれた。
多分勘違いだから、気にしないように、と……。

それから私の日常は変わった。

警察官に合う回数が極端に増えた。
そして……常に誰かの視線を感じるようになった。

(なにか事件に巻き込まれた?)

そう思ったけど、確証がない。
唯一の情報は、男たちが呼んだ名前だけだった。

危険だと思った。
わざわざ深みにはまる必要もない、とも。

けど、わたしのにを壊した名前が気になった。
そして私は、その名前の人を探した。

そんなとき、彼に出会った。
寂れた路地裏で、彼は泣いていて、助けを求めていた。

私は親切心から彼に近づき、彼の話を聞いた。

「誰かが追ってきているんです。助けてください!」と彼は懇願した。

私は彼を警察に連れて行こうと思った。
しかし、私が手を差し伸べると、彼は急に笑顔を浮かべた。

「ありがとう。これで終わりだね」

そう言って、ジャケットから銃を取り出した。

私は驚きと恐怖に包まれた。
彼が助けを求めたのはすべて演技だったのだ。

彼の本当の目的は私だった。

私は手に持ったバックで、彼を思いっきり殴った。
ヘアアイロンにお弁当箱の入ったバックだ、それなりに痛いはず。

彼は「ぐあっ」というと、その場にうずくまった。

そして私は、全力で逃げた。
死ぬかもしれないという恐怖。
路地裏を抜けだすその瞬間、銃声聞こえた。

パンパンという小さな音。
映画やドラマとは違う、乾いた怖い音。

私は角を回ると、叫びながら走った。
後ろで銃声が響く中、私は生き延びるために逃げ出したのだ。

〈了〉

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