祖父の秘密
ジョンは祖父の家で古びた日記を見つけました。
その日記は古い家具の一角に埋もれ、ほこりを被っていました。
革表紙の本は年月を感じさせ、中には祖父の過去が封じられているようでした。
ジョンは興奮と好奇心で胸が高鳴り、祖父の日記を開くことにしました。
**9月24日**
今日は重要な取引が成功した。
外交使節団との交渉が順調に進み、新たな同盟を築くことができた。
この仕事は私の誇りだ。
外交官としての責務を果たすことは決して容易なことではないが、その成果と満足感は計り知れない。
**9月25日**
外交使節団との協議が続いた。
国際情勢はますます複雑になっているが、私は使命を果たすために全力を尽くすつもりだ。
**9月26日**
極秘任務が始まった。
詳細は書けないが、これが成功すれば私たちの国にとって大きな利益となるだろう。
しかし、この任務は危険が伴う。
慎重に進めるべきだ。
**9月27日**
重要な情報を入手した。
これが成功の鍵となるかもしれない。
しかし、危険は迫っている。
慎重に行動しなければならない。
**9月28日**
敵対勢力の動きが急激に活発化している。
急ぎ、防衛を強化する必要があるだろう。
だかこの使命が成功すれば、莫大な利益が手に入るはずだ。
**9月29日**
任務はますます困難になっている。
夜遅くまで作戦会議を行い、次の計画立てた。
このまま前進し、使命を遂行するしか選択肢はない。
**9月30日**
正直驚いた。
私がスパイの任務に派遣されたのだ。
これは私の人生において最も重要な瞬間の一つだ。国のために、世界のために、私はこの任務を遂行する覚悟だ。
**10月5日**
ヤバイ、私の素性がバレた。
根も葉もない噂だと思ったんだが……。
うわさを放置した私の落ち度だ。
ラジオのニュースも聞くべきだった。
べたな小細工は通用しない。
やはり、ここは君に託そう。
ジョン、これが最後のメッセージだ。
情報は危険な手に渡る前に、秘密の場所に隠した。敵の影が迫っている。
日記を見つけた君ならわかるはずだ。
君は私の遺志を継ぎ、国と家族を守れ。
さようなら、ジョン。
ジョンは日記を閉じた瞬間、怒鳴り声を上げた。
「ジジイ! なぜこんな危険な秘密を残したんだ!?俺に託すなよ!」
ジョンの声は切実だった。
まさか……。
まさか祖父の日記にこんな事が書かれているなんて、夢にも思わなかったからだ。
それでもジョンは、祖父の秘密を見つけた。
こんな分かりやすい暗号が、なぜ今までバレなかったのか不思議に思いながら……。
〈了〉