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未完のもつ完全性

手短に。

人間の完結とは、寿命で死ぬまで生きることだと僕は考えます。
ここでいう寿命は自殺以外の全てだとします。

完結した人生は想像や、たらればの介入することのない、パッケージ化されたものになります。

だけど終わってないものは、無限の可能性を秘めています。

ハヌマーンというバンドが好きです。
僕が知ったときには
すでに彼らは解散した後でした。

それはハヌマーンが、未完であるが故の完全性を手にした後だったとも言えます。

ハヌマーンの生み出した音楽は永遠ですが、バンド自体は自殺して、かつての姿のまま人々の記憶に残り続けています。

生まれるはずだったたくさんの名曲の余白をのこしているような感じがします。

彼らの音楽を聴いていると
そんなところに魅力を感じる、不埒な自分に気付きます

未完が故の完全性はすごい引力で僕たちを魅了します。

そのエネルギーは
星の散り際のように強烈で
何年も先の誰かの人生を眩く照らします。

それはまるでタイムマシンのようだなんて夢想してしまうほどに。

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