14日目:Lindor Orange オレンジ
この世に、ちょっとのお金で楽しめるひとくちの幸せがあるとしたなら、それはきっと橙色をしている。
包み紙を解く。
たちまち立ち上る橙色の香り。
ミルクチョコレートのフィリングで封じていても封じきれないオレンジの香気が期待感を押し上げる。
たまらず口の中にほおりこむ。
シェルに歯を立てる前に、まずは舌の上で転がしていい。
それはミルクチョコのはずなのに。
閉じ込められたオレンジのビターなブローが檻を破ろうと暴れているではないか
ころころと掌中の珠を愛でるように確かめたなら、いよいよ宝玉を砕いてみよう。
口の中に色すら感じるオレンジの奔流。
それは決して酸っぱいわけでもなく。
押しつけがましいわけでもなく。
しかしてチョコの檻をあたかも衣の様にまとって。
あなたの舌の上の玉座に、ひとときの女王として君臨し支配するだろう。
立ち去りし後も、その後姿を追ってしまうのは請け合いだ。
私を待ち受ける、残りのリンドールたち
・ダーク
・ホワイト
・60%カカオ
・キャラメル
・マンゴー&クリーム
・ヘーゼルナッツ
・シーソルト
・ミルク&ホワイト
・アーモンド
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?